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免許がなくても楽しめる?「運転しない沖縄旅」を検証してみました

空港からバスで20分ほどで到着するリゾート、瀬長島からの景色

免許がなくて「沖縄旅行を諦めた」、免許を持っていても「旅先での運転が不安」。あなた自身や、周りにそんな方はいませんか? 実は沖縄って、レンタカー以外にも交通手段が充実しているんです。今回、「運転しない沖縄旅」をテーマに1泊2日で行ってみました。

運転できなくても、沖縄を楽しめる旅のアイデア

運転免許を持っている人の数は、2018年以降、年々減少傾向にあります(警視庁「運転免許統計(令和3年版)」より)。そして、"若者の車離れ"という言葉も聞くように、若い世代の運転免許保有率の減少は特に顕著です。

「Z世代(10代~20代中盤)」や「ミレニアル世代(20代後半~30代)」の車離れは明らかで、「運転免許を持っておらず、レンタカーを利用することはない」と答えた人の割合は、40歳以上の約6%に対して、Z世代は32%。レンタカーの運転に抵抗があったり免許を持っていない場合、観光目的での沖縄来訪意向が低い傾向がある(沖縄振興開発金融公庫の発表資料より)

「あれ、そもそも車がないと沖縄って楽しめないんだっけ?」沖縄旅行は車必須というのは思い込みかも。免許がない、運転ができないことで沖縄旅行を諦めていませんか? (一財)沖縄観光コンベンションビューローが運営する「沖縄観光情報WEBサイト・おきなわ物語」に、"運転できなくても沖縄旅行を満喫できる"情報がまとまっているのを見つけました。リンクは本文下のロゴをクリック。

こちらのWEBサイトには、様々な交通手段で沖縄を楽しむ旅のアイデアがたくさん載っています。ゆいレール、バス、高速船、タクシー、自転車......実にいろいろな二次交通がそろっています。バスだと、人気スポットを効率よく回ることができる「定期観光バス」、本島中北部の主要リゾートホテルへ直行する「空港リムジンバス」、那覇空港からリーズナブルに主要名所へ行ける「シャトルバス」など、旅のスタイルに合わせてさまざまな選択肢があることがわかります。所要時間や運行期間も載っているので、旅のプランを練る際に便利ですね。今回このサイトを参考にして、1泊2日で沖縄本島を旅してみました。

キラキラアイランド「瀬長島」。空港からバスで20分で行けるリゾート

リゾートモール「瀬長島ウミカジテラス」からの眺め。透き通った海に癒(い)やされます

「運転しない沖縄旅行」、1日目は那覇空港からバスで約20分のところにあるリゾートアイランド・瀬長島へ。

と、その前に。レンタカーを使わないとなると考えてしまうのが荷物ですよね。キャリーケースを引っ張りながら移動するのは煩わしい・・・。そんなときに便利なのが、手荷物当日配送サービス「Airporter」。配達依頼と決済は事前にスマホで。那覇空港内のカウンターでは、タグに名前やホテル名などを記入するだけでサクッと完了。当日18時以降にホテルに届けてくれるのです。初めて利用したのですが、とってもスマートでした。

那覇空港2階にある手荷物当日配送サービス「Airporter」の受付カウンター「Before U Go」。1.空港からホテル、2.ホテルから空港 の二つに対応(最新の対応可能エリアはAirporterホームページにて確認してみてくださいね)

先ほどのおきなわ物語のWEBサイトに、上記サービスに加えて、いろんな手ぶら手段がまとまっていたので、こちらも参考になりました。

「レンタカーなしだと荷物が大変?手ぶらで沖縄観光する方法」

さて、身軽になって乗車したのは、路線バスの「ウミカジライナー」。目的地の「瀬長島ホテル(ウミカジテラス)」は那覇空港から二つ目の停留所で、20分ほどで到着します。車窓からキラキラと輝く沖縄の海が見えてくると早くもワクワク。料金は那覇空港から250円でした(2022年12月時点)。

ウミカジライナー。地元の人も乗車するので、車内のなにげない会話や途中見える景色から、沖縄の日常を味わえました

実はバスの到着が遅れていて、空港で20分ほど待ったのですが、この景色を見て「これも"うちな~タイム"かな」とほっこり

「瀬長島ウミカジテラス」はグルメやスイーツ、雑貨など約45店舗以上が集まる人気のリゾートモール。傾斜地に階段状に造られた店舗の壁やスロープは白で統一され、青い海、青い空とのコントラストがまぶしいほど。まるでヨーロッパのリゾート地に来たかのような気分です。ハンモックチェア、ブランコなどのフォトスポットや足湯、ベンチなどのパブリックスペースも充実。丸1日グルメやショッピングが楽しめます。

瀬長島ウミカジテラスはグルメスポットが充実。お気に入りの1軒を探してみては?
左下:アグネスカフェで食べたマラサダ、右下:マーシーズのバナナジュース

立ち寄った「MARCY'S OKINAWA」は、沖縄県産の島バナナをふんだんに使用したバナナジュース専門店。色や食感が変わらないうちの出来立てを飲んでほしいと賞味期限15分を謳(うた)っています。通常のバナナと比べて小ぶりで濃厚な甘さが特徴の島バナナ。その美味(おい)しさがぎゅっと詰まったスイーツドリンクでした。

おやつにおすすめなのが「Agnes' Portuguese Bake Shop Cafe Okinawa」のマラサダ。揚げたてを提供することにこだわっているお店なので、熱々を頰張ることができました。独特の弾力ある食感にびっくり。

テイクアウトもできるので食べ歩きにもいいですね。

瀬長島ホテル自慢のインフィニティプール。那覇空港の第2滑走路を離着陸する飛行機を間近で見ることができるロケーションです

ウミカジテラスから徒歩1分、瀬長島の高台に建つ「琉球温泉 瀬長島ホテル」は、2022年12月に開業10周年を迎えた天然温泉付きリゾートホテルです。この日はホテル内の「オーシャンダイニング風庭(かじなぁ)」で、「10周年記念ランチ御膳」をいただくことに。そのまま海へと続いているかのようなインフィニティプールを眺めながら厳選食材に舌鼓。島豆腐とアーサー(あおさのり)のお味噌(みそ)汁で沖縄の味も堪能できました。

蒸イセエビとタラバガニのお造り仕立てに、国産黒毛和牛のフィレステーキと海鮮とお肉両方楽しめる「10周年記念ランチ御膳」(3,800円)。運転しないので、昼からオリオンビールをいただきました。当たり前ですが「お酒は20歳になってから」ですよ

夕方はホテル館内にある「龍神の湯」へ。瀬長島の地下1,000mから湧き出る天然温泉を利用した温泉施設で、日帰り入浴が可能。入泉料金にタオルもセットで付いているので気軽に立ち寄れます。内湯のほかに県内唯一のロウリュサウナや壺湯、寝湯なども。特に露天エリアのオーシャンビューは感動もの。那覇空港の第2滑走路に着陸する飛行機を見ながら浸(つ)かった「立ち湯」は格別でした。

店舗の明かりが灯(とも)り始めたモールは、昼間とはまた違った美しさ

夕日スポットとしても人気の瀬長島。この日もオレンジ色に染まった夕焼け空の下でのんびりくつろぐ人の姿が数多く見られました。日没後、再びウミカジライナーで那覇市内へ。タクシーを呼んでもいいですね。夕食を済ませてホテルにチェックインすると、那覇空港で送ったキャリーケースが一足先にお部屋に届いていました。

シャトルバスでらくらく直行。沖縄美ら海水族館へ

2日目は沖縄を代表する人気観光スポット「沖縄美(ちゅ)ら海水族館」へ。利用したのは那覇空港・那覇市内~沖縄美ら海水族館を乗り継ぎなしで結ぶ「沖縄エアポートシャトル」です。この日は「県庁北口」バス停を8時15分に出発する「リゾートライナー」の特急便に乗り込みます。朝はちょっと早起きだったけれど、今日も運転がないので、昨晩は泡盛を楽しみました。

往復で利用した沖縄エアポートシャトル。首里城をイメージした朱色のボディーカラーがステキ

沖縄本島北部、東シナ海に突き出た本部半島に位置する沖縄美ら海水族館には、10時頃到着。ほぼ定刻通り、約105分の所要時間でした。道中ちょっと退屈するかな?と思いきや、途中見える海のきれいな色を見ているとあっという間。バスならお友達同士ガイドブックやスマホを見せ合って、その日のプランを共有し合えるというメリットもありますね。

この日は朝から小雨模様。それでも車窓から見える沖縄の海は美しいのです。大きな窓で見晴らしがいいのもバスの魅力

沖縄エアポートシャトルには、今回利用した特急のほかにリゾートホテルが集まる西海岸エリアを経由する便もあるので、あえてその便に乗ってローカルな景色を楽しむという旅も。

ちなみにバス以外では、通称"ジンベエザメ"という高速船での移動手段もあるようです!? それがこちら。

「ジンベエ・マリン」で海の上をドライブ。写真:第一マリンサービス

かわいいジンベエザメの絵が描かれたこちらは、那覇泊ふ頭~名護漁港~本部渡久地港間を結ぶ高速船「タクマ3(ジンベエ・マリン)」。乗ること自体がアクティビティーですね。途中、残波岬などの景勝地を海から眺めたり、運が良ければイルカや、冬場にはクジラに遭遇できることもあるそう。

さて、バスで今回訪れた「沖縄美ら海水族館」は、沖縄本島観光の定番ですね。サンゴ礁のひろがる浅瀬から沖合の海、そして深海へと、豊かな沖縄周辺の海を体感できるように展示されているのが特徴。メインスポットは、息を呑(の)むほどの大水槽「黒潮の海」です。オスのジンベエザメ「ジンタ」が展示されていて、飼育年数27年と世界最長飼育記録を更新中。大きなナンヨウマンタやオニイトマキエイの優雅な泳ぎにも見とれてしまいます。

館内展示だけでなく、マナティー館やイルカラグーン、イルカショーを行うオキちゃん劇場など館外施設も充実しているので、余裕を持った時間配分で周るようにしましょう。

ジンベエザメやナンヨウマンタが優雅に泳ぐ大水槽「黒潮の海」。すぐ隣には、この大水槽の魚たちを眺めながらお茶ができるカフェ「オーシャンブルー」が。
写真:国営沖縄記念公園(海洋博公園)・沖縄美ら海水族館

午後は、沖縄美ら海水族館から10分ほど歩いたところにある癒やしスポット「備瀬(びせ)のフクギ並木」に立ち寄ってみました。防潮林・防風林として植えられているフクギの並木は、のどかな集落をすっぽり覆うように成長していて緑のトンネルのよう。全長1kmに及ぶ散策ルートは案内板が出ていますが、ちょっとそれて迷路のような小道を歩いてみるのも楽しいです。途中で猫に出くわしたり、海に抜けるルートがあったりも。木漏れ日が差し込む晴れた日がベストかもしれませんが、小雨模様のフクギ並木もしっとり静かでいいものでした。

備瀬のフクギ並木。しとしとと雨が降っていましたが、木立のトンネルが傘の代わりになってくれました。フクギは本部町の"町の木"にもなっています

お腹が空いたところで、フクギ並木入り口近くに店を構える沖縄そばの店「フクギ屋」へ。沖縄らしい赤瓦屋根の古民家で名物のソーキそばやゆし豆腐定食などをいただけます。

本部町産のアーサーをつかった数量限定の「アーサーそば」(900円)。右は、秘伝だれで味付けした限定10食の「骨付き肉」(500円)。運転がないので、ここでも昼からビールを

那覇空港までの帰りも、沖縄エアポートシャトルの特急に乗車。1日目で紹介した手荷物当日配送「Airporter」を復路も利用すれば、帰る日も手ぶらで楽しめます。行きと同じ、那覇空港2階出発ロビー階の「Before U Go」カウンターで荷物を引き取るだけ。那覇空港で販売しているお土産品を、スマホで注文・決済でき、帰りに同じカウンターで受け取れるサービスもありましたよ(詳細はBefore U Goカウンターにて)

遊び疲れた帰り道は、バスの揺れがなんとも心地良く、うたた寝しながら

沖縄の風景をのんびり感じられる旅に

さて、ちょっぴり弾丸の1泊2日。「思っていた以上に楽だったな~」というのが率直な感想です。私は沖縄に何度も行ったことがあるのですが、今までのレンタカー旅とは違って、運転おまかせで、のんびり気楽に沖縄の景色を楽しめることが新鮮に感じました。個人的に一番良かったのはお酒が飲めること。運転手がいないので旅行している皆で気兼ねなくお酒を楽しめるし、沖縄の青い空の下でグビグビっといける解放感は最高ですね。

また来ます

いつもはレンタカーだけれど、たまには違う沖縄旅行をしてみたいというリピーターさんは、シャトルバスや観光タクシー、高速船などを利用することで、新たな沖縄の魅力を発見するきっかけになるのではないでしょうか。「免許がないから無理」とか「車の運転が心配だから」という理由で沖縄への旅行を断念するなんてもったいない。移動がちょっぴり不安という人こそ、いろいろな交通手段の選択肢がある沖縄の旅がおすすめです。旅のスタイルに合わせて交通手段をチョイス。これが新しい沖縄旅スタイルかもしれません。

※記事内の情報は、いずれも2022年12月時点でのものです。
取材・執筆=こだまゆき。プロフィール・知らない土地での朝食がなによりも楽しみなフォト派のライター。iPhoneで撮るのも一眼レフで撮るのもどちらも好き。自由で気ままな女性ならではの目線で旅のレポートをお伝えしています。執筆業は旅関連の他、デジカメ、雑誌コラム、インタビューなど。趣味は顔ハメパネル。