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軽自動車ってホントに安全? クルマ初心者と藤トモが体感......イマドキ軽の安全装備事情

提供:一般社団法人 日本自動車工業会

最終更新:

藤トモことモータージャーナリスト藤島知子とクルマ選びに悩む平野志磨子が軽自動車の安全装備を実体験

日本でもっとも身近なクルマといえば軽自動車。その維持費の安さやコンパクトな車体ならではの運転のしやすさ、使いやすさで人気だが、いまだ「安全性が気になる」という声が聞かれるのも確か。

そこで今回は、クルマを選ぶ基準として注目を集めている先進安全装備にフォーカス。最新の軽自動車に搭載されたさまざまな安全機能を実際に試し、その安心感、便利さなどをあらためて確認したいと思う。

そもそも先進安全装備とは、運転中の「ヒヤリ・ハット」に起因する事故などを防いだり、被害を軽減してくれる機能のこと。クルマに取り付けられたカメラやセンサーが周囲の状況を検知し、様々な制御でドライバーをサポートすることで事故を未然に防いでくれるのだ。自動車メーカー各社が標準装備化を進めており、全国の交通事故件数が年々減少傾向にあるのも、先進安全装備の普及と関係があるのは間違いないだろう。

今回、軽自動車の先進安全装備を体験するのは、軽自動車を購入検討中の平野志磨子さん。「軽自動車が欲しいけど、運転に不慣れなだけに安全装備は大丈夫だろうか?」とリアルにお悩み中だ。そのナビゲーター役は、モータージャーナリストとして活躍中の藤トモこと藤島知子さん。クルマ初心者と藤トモが体感するイマドキ軽の先進安全装備...その実力とは!?

※安全装備の体験は、テストコースで行っています

事故を未然に防ぐ「衝突被害軽減ブレーキ」

走行中、前方の車両や歩行者などにぶつかりそうになったとき、「ピピピピ」といった警報でドライバーに危険を知らせる。それでもブレーキが踏まれなかった場合、クルマが自動でブレーキをかけ衝突回避もしくは衝突被害軽減を図る機能......それが「衝突被害軽減ブレーキ」だ。

藤トモ:ふだん運転するとき、クルマや歩行者などにぶつからないよう気をつけていると思うけど、やっぱり完璧じゃない。だから事故が起こるんだけど、その可能性を下げてくれる機能なんだよね。

平野:そんな機能が軽自動車にも!?

藤トモ:早速試してみましょう。

停止車両に見立てたターゲットに向かって、ノーブレーキで軽自動車を走らせると......衝突被害軽減ブレーキが作動し、ターゲット手前でクルマが停止した
※衝突被害軽減ブレーキは、ドライバーの安全運転を支援する機能です。ご自身で作動テストを行うことは大変危険ですので、絶対に行わないで下さい

平野:今の、ホントに藤トモさんはブレーキを踏んでいないんですか?

藤トモ:踏んでいないのよ。ちゃんと止まったね。しかも、実は人間でも見づらい夜間の歩行者に対応するクルマや、前進だけではなく、後退しているときにもブレーキをかけるクルマもあるのよ。

平野:それはとても安心ですね。

踏み間違い事故をストップ「ペダル踏み間違い急発進抑制機能」

もうひとつの衝突を防ぐ機能として採用されているのが、「ペダル踏み間違い急発進抑制機能」。昨今、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる事故が報道されているが、そういった事故を防ぐ、もしくは被害を軽減できる機能だ。

藤トモ:今度は平野さんに試してもらいましょう。前方にターゲットがあって、クルマは輪止めで止まっている状態です。ここからアクセルを踏み込んだとすると、どうなりますか?

平野:輪止めを乗り越えてぶつかっちゃいます。だから急いでブレーキを踏みます。

藤トモ:でも、踏もうとしていたペダルがアクセルペダルだったら?

平野:急にクルマが飛び出しちゃいます。

藤トモ:そんなとき、クルマに「ペダル踏み間違い急発進抑制機能」が付いていたら? というわけでアクセルを踏んでみましょう。

停止車両に見立てたターゲットに向かって、今度はアクセルペダルをベタ踏みするが、クルマは車止めを乗り越えない

平野:こんなにめいっぱいアクセルを踏み込んでもクルマが前に飛び出さないんですね。

藤トモ:これもセンサーがターゲットを検知して、「これ以上進んではダメ」とクルマのエンジン出力を制御してくれているの。衝突の衝撃を軽減してくれるから、大事故に至らずに済むわけ。

平野:こういった安全装備が普及すれば、確かに事故は減りますね。

藤トモ:前進だけではなくて、バックするときも同じく急発進を抑制してくれるクルマもあるのよ。

苦手な駐車もこれで克服!? 「360度カメラ」

苦手な運転操作の代表格が駐車だ。平野さんも、実は相当苦手意識があるそう。例えばバック駐車においては、死角を気にしながら後方を確認しつつ後ろに下がり、そしてステアリングを操作して、さらに車幅も注意して......と実はかなりの複合作業。いったん苦手意識を持ってしまうと練習するのも億劫になってしまい、上達するのも諦めてしまう......という悪循環。克服のために、何かいい手段はないものか?

藤トモ:このクルマのナビ画面を見てみて?

平野:クルマを上から見た映像が写っていますね。

藤トモ:クルマの周囲に取り付けられたカメラ映像を合成して画面に映し出しているの。

平野:これなら死角が少ないし、視野も広いから駐車できそうな気がします。

藤トモ:では、この360度カメラのあり、なしでバック駐車に挑戦してみましょう。

画面左が360度カメラによる映像。自車を真上から見下ろすような視点で周囲の死角を確認できる。映像にはガイドラインが表示されるので、自分の操作によってクルマがどちらに向かうのかわかりやすい

平野:360度カメラを使うと、周囲を見渡せるようになるから気持ちに余裕が出ます。これなら何度も練習できそうな気がします。

藤トモ:そう、クルマ側のフォローを頼りにすれば、もっと練習に励めるよね。360度カメラを使ったときのほうが、ステアリングの操作もスムーズだったし。しかも駐車完了までの時間も短くなったね。

平野:急いだつもりはまったくないのに、驚きです。

藤トモ:でも気をつけてほしいのは、上からの映像でも完全に死角がないわけじゃないの。また、遠くからくるクルマなどは映像に映し出せないから、あくまでも補助的な役割。目視とセットで使いこなせるといいわね。

平野:がんばります。

疲れちゃう長距離運転をお助け「追従クルーズコントロール」

走行安定性が格段に進化した今どきの軽自動車は、もはや街乗り主体のクルマではなくなった。車内も広く、荷物を載せて遠路はるばるキャンプ場まで......なんてシチュエーションも普通である。しかし、運転しているのは人間。長距離、そして長時間の運転で緊張が続くとやはり疲れてしまうもの。そこで役に立つのが、「追従クルーズコントロール」という機能だ。

藤トモ:次は、"ついていく"機能を試してみましょう。車両前方にあるセンサーやカメラが、先行車を検知、車間を保ちながら走ってくれるの。

平野:アクセルとかブレーキは操作しなくていいんですか?

藤トモ:百聞は一見にしかず。早速ステアリングを握ってみましょう。

追従クルーズコントロールを体験中。起動スイッチはステアリング上に配置されており、手元を見ずとも起動可能だ

平野:前のクルマが減速したら、ブレーキを踏まなくてもこちらも減速しました......。

藤トモ:再加速もスムーズよね。ブレーキとアクセルの踏み換えが少なくて済むから、ステアリングの操作に集中できる。

平野:安全性も高まるということですね。

藤トモ:なかには、ストレスの多い渋滞時のストップ&ゴーでもちゃんとついていく機能を持った軽自動車まであるのよ。

平野:それはホントに助かります。

うっかりはみ出しを防ぐ「車線逸脱抑制機能」

走行中、意図せず車線内からはみ出してしまったらどうなるか? 事故の危険性が高まるシーンであること、想像に難くない。車線内を安全に走ることはとても大事なことだ。でも、やはりそれも完璧ではない。うっかりミスを防いでくれるのが、「車線逸脱抑制機能」である。

藤トモ:うっかり車線をはみ出してしまったら危険だよね。

平野:車線内の真ん中を走っているつもりが、いつの間にか車線に近づいていたり......。

藤トモ:そうそう、そんな危険を防いでくれるのが、「車線逸脱抑制機能」なの。早速、ウインカーを出さずに車線を乗り越えようとしてみて?

平野:いいんですか?

ステアリングにある車線逸脱抑制機能のスイッチを押すと、フロントのカメラが車線を認識し、クルマを車線内からはみ出さないよう制御が働く

平野:ステアリングが「グッ」と戻されました。

藤トモ:そう、不測の事態ではみ出したりして起きる事故を防いでくれるのよね。

平野:警告音も出してくれるから、「危ないよ」と気づかせてくれますね。

藤トモ:でも、これだけじゃないのよ〜。

さらに長距離運転を快適に「車線維持支援機能」

「車線逸脱抑制機能」は、おもに事故を未然に防いでくれる機能のこと。じつは、さらに高度なステアリング制御も軽自動車に採用されている。それが、「車線維持支援機能」。高度な安全性は、快適性にも通じており、長距離ドライブでの安心感を高めて疲労軽減にも一役買ってくれるのだ。

平野:「車線維持支援機能」って、車線内の中央付近を走ってくれるんですよね? もう自動運転みたい。

藤トモ:あくまでも運転を手助けする機能なの。自動運転というより、「私の運転をサポートしてくれてる」と考えたほうがいいのよ。

平野:例えばどうやって使うんですか?

ステアリングのスイッチを押しシステムを起動した後は、ドライバーはいつでもハンドル操作ができるように軽くステアリングを握っていればオーケー。高速道路などで車線内の中央付近を維持しながら走行可能

平野:ステアリングをクルマが制御してホントに車線中央を走ってますね......これはスゴイ。

藤トモ:過信はせず、ステアリングに手を添えてブレーキもすぐにかけられるようにしておいてね。安全を確認して何かあったときの対応ができるようにしておくこと。

平野:わかりました。

藤トモ:この機能があるとないでは、ロングドライブでの疲労度はホントに違うのよ。快適性の高さは、安全性にもつながるしね。

先進ライトで夜間を安全に

事故が起きる確率も高くなる夜間のドライブ。もちろん、暗くて視界が狭まるのが原因だ。だから、夜間走行ではハイビームの点灯が法律で定められている......とはいえ、対向車や先行車も直接照らして眩惑するのはご法度。だから、ハイビームとロービームを手動で切り換えながら走らせるわけだが......これがなかなか煩わしい。先行車も対向車もいないのに、ついロービームで走行して歩行者などの発見が遅れてしまうと、事故の危険性が高まってしまう。そこで最新の軽自動車にも採用が進んでいる機能が、先進ライトだ。

平野:自動車教習所で「夜間はハイビームが基本」と習いましたが、なかなか使うタイミングが難しいです。

藤トモ:先進ライトなら、ハイビームを使いながらも、クルマのカメラで対向車や先行車を検知して、そのクルマが眩しくないように照射範囲をコントロールしてくれるの。

平野:いちいち切り換えなくて済むんですね?

藤トモ:ロービームとハイビームを単純に切り換えるだけじゃないの。クルマの部分だけロービームにして、そのほかはハイビームで照らしてくれるから、夜間でも歩行者などを見つけやすいの。

平野:それは安心ですね。

藤トモ:夜間の運転はとても緊張するよね。でも先進ライトなら遠くまで見通せるから、安全に直結するのよ。

あおり運転にも対処!「事故自動緊急通報装置」

「事故自動緊急通報装置」は、昨今登録車を中心に採用が広まっている安全装備のひとつだ。今回試したのは「SOSコール」というもので、ヘルプネットのサービスと連携して、事故や急病のときにスイッチを押すだけでオペレーターに通報できるもの。昨今問題になっている、あおり運転への対処にも有用な機能だ。

藤トモ:「SOSコール」のボタンを押してみると......。

オペレーター:「プルルル、はいヘルプネットセンターです。事故ですか? 急病ですか?」

平野:今、あおり運転で怖い思いをしていて......。

オペレーター:「では、警察と連携いたします。通報してよろしいですか?」

平野:お願いします......ってスゴイですねコレは。

藤トモ:事故の際には、自力でスイッチ押せなくてもエアバッグ展開に連動して、GPSの位置情報だけでなく事故の方向や衝撃、シートベルト着用の有無などから乗っている人の障害レベルを推計して自動通報まで行うのよ。

平野:こんな機能が軽自動車に付いているなんて知りませんでした。

藤トモ:万が一のときのための装備だし、使わずに済めばそれに越したことはない。でもこういった機能が付いているって知るだけでも安心よね。

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日進月歩で進化する先進安全装備。楽しく、そして安心・安全なカーライフを送るためにも、ぜひ今回紹介した機能に注目しながらクルマ選びの参考にしてほしい。

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各予防安全機能・運転支援機能は、ドライバーの運転支援を目的としているため、機能には限界があり、対象物・路面・天候等の状況によって正常に作動しない場合があります。機能を過信せず、常に安全運転を心がけてください。詳しくは店頭又は各自動車メーカーのホームページをご確認下さい。
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