Yahoo!ニュース

「手軽においしい魚料理を」 魚食復活へ宅配サービス「ボンキッシュ」に注目

提供:ファミリーネットワークシステムズ

最終更新:

四方を海に囲まれた日本の大切な食文化であり、ヘルシーで栄養豊富な「魚食」に脚光が集まっている。新型コロナウイルスの影響で自宅で食事を楽しむ人が増えるとともに、健康への関心が高まっているためだ。そんな中、手軽においしい魚料理を食べたいというニーズに応える新サービスとして注目を集めているのが、国産の水産物を使った朝食向け冷凍総菜の宅配サービス「Bon Quish(ボンキッシュ)」だ。東京電力ホールディングス(東京電力HD)と冷凍ミールキットの宅配サービスを展開するファミリーネットワークシステムズ(FNS)が共同で昨年12月にスタートさせた。消費者の魚離れを解決するサービスとしても期待されるボンキッシュの狙いとは。

手間かからず家事負担を軽減 魚離れも解決

「魚料理は調理が面倒で、難しく、おいしく作れないという声が圧倒的に多い。一方、コロナの影響で健康への意識が高まり、ヘルシーで栄養バランスの良い魚料理をもっと食べたいという人が増えています」
FNSの堀田茂社長は、コロナ禍の消費者の変化についてこう語る。同社が展開している冷凍タイプの食事セット「わんまいる」でも、煮魚や焼き魚といった総菜の人気が高まっているという。
「共働き世帯が多数となり、家事の時短が進むなどライフスタイルが変化したことも魚離れの大きな要因だと思います。さらに、最近はコロナ禍で外食ができなくなり、家庭で毎日料理を作ることが大きな負担になっています」
東京電力HD原子力・立地本部立地地域部の春山絵里・魚食ビジネス担当部長は、コロナ禍による家事負担の増大を指摘する。
手間がかからず、手軽に食べられて、上質な国産の水産物を使った、外食と比べても遜色のない本格的な魚料理を食卓に届けたい―。そんな両社の思いを込めて開発されたのが、ボンキッシュだ。発電所の多くが沿岸部に位置することなどから、かかわりが深い国内の漁業・水産業の振興に貢献したいと魚食ビジネスへの参入を決めた東京電力HDと、家事負担の軽減や国内の農業・漁業への貢献を社是に掲げ、宅配サービスに取り組んできたFNSの思いが一致した。

厳選した国産水産物で和洋中の本格メニュー 贅沢な朝食を

「手軽においしい魚料理を」 魚食復活へ宅配サービス「ボンキッシュ」に注目

ボンキッシュは、毎月1回8品の朝食向け冷凍総菜を宅配で届けてくれる「おさかな料理の定期便」だ。価格は1人分で月額6400円(税・送料込)。8品のメニューは毎月替わる。初回限定で4品を届ける「お試しセット」(税・送料込3800円)も用意されている。
「休日にワンランク上の贅沢な朝食を楽しみ、暮らしに彩りを添える」というのが、ボンキッシュのメニューのコンセプト。「クール(斬新)」「クラシカル(伝統)」「ノスタルジック(昔懐かしい)」の3つをテーマに本格的な和・洋・中のメニューを取りそろえた。和食はテレビでも活躍する料理研究家、近藤一樹氏、洋食は有名フランス料理店「ビストロ・アンジュ」の社長を務めた藤井弘氏、中華は「赤坂四川飯店松山店」の料理長、西尾正氏という、それぞれの分野の一流のシェフが実際に試作しレシピを考案。食材の水産物は産地にこだわって厳選した。
「単なる監修ではなく、実際に試作品を幾つも作ってもらい、試食を重ね、これはという料理をレシピにしてもらいました。商品の製造は和洋中それぞれを得意とする得意先にお願いしています。食材は長年にわたって築いた全国に広がるネットワークを生かし、各地の水産物をえりすぐりました」と、堀田社長は胸を張る。

おいしさをお届け 暮らしを豊かに 漁業・水産業を応援

2月に届く8品の中でもお薦めというのが、「金華サバと大きなジャガイモの朝カレー サルサ風味」だ。世界三大漁場の一つに数えられる宮城・三陸の金華山沖で獲れたブランドサバを使用。石巻漁港に水揚げされた直後の新鮮な状態で、現地で水煮に加工するため、青魚特有の臭みが抑えられるという。真空パックで冷凍するため、出来たてのカレーのおいしさがそのまま保たれている。
「タラのポワレ ブールブラン風ソース添え」には、まさに旬を迎えた北海道産のタラを使用。オリーブオイルでカリッと焼き上げたタラと、グリーンピースの緑色が鮮やかでさわやかな味わいのソースは別々にパッキングしてあり、それぞれ湯煎で解凍し食べるときにソースをかけることで、まさに出来たてのような本格的なフレンチが自宅で味わえる。
「魚食を盛り上げるには、おいしいという体験をしてもらうことが何より大切。上質で新鮮な水産物をおいしく調理してお届けすることが私たちの使命」と、堀田社長。春山さんも「上質でおいしい魚料理を届けることで、暮らしが少しでも豊かになってもらえるとうれしい。そして、少しでも魚の消費を増やすことで、かかわりの深い関係者の皆さまのお役に立ちたい」と、思いを語る。
手軽さとおいしさを両立させたボンキッシュには、年々減少してきた魚食復活へのヒントもぎっしりと詰まっている。