2月24日に開始されたロシアによるウクライナへの軍事侵攻。停戦協議が重ねられる一方で、長期化の様相も強まってきました。ここでは今回の侵攻でたびたび報道されるウクライナの重要都市について解説します。
これまでの戦況
ロシアによる大規模な侵攻は、現地時間2月24日午前4時ごろ開始。首都キーウの陥落を狙うロシア軍は、国境周辺から南下しキーウまでの北部一帯を占領したとみられたが、ウクライナによる激しい反撃が近郊各地で続き、押し戻されている。北東部に位置する第二の都市ハルキウでも反撃が伝えられる。しかしウクライナ東部の港湾都市マリウポリではロシア軍の激しい攻撃が続き、民間人の住宅地が狙われ包囲されている状況である。
ウクライナとはどんな国?
首都はキーウ。1991年にソビエト連邦から独立。国土は日本の1.6倍にあたる60.4万kmで、欧州では第3位の広さ。4205万人(日本の人口の3分の1)が住む。 民族構成はウクライナ人(77.8%)、ロシア人(17.3%)、ベラルーシ人(0.6%)、モルドバ人(0.5%)(2011年)。 公用語はウクライナ語。
北部にポリーシャ湿地、東部にドネツィク丘陵、西部に高地。中央と南部は、国土の半分を占める肥沃な黒土の平野で、小麦などの耕作が盛んなことから「欧州の穀倉地帯」とも呼ばれる。
主要河川は、欧州第3位の長さを誇るドニプロ川をはじめ、南ブーフ川、ドニエストル川など。ほとんどの河川が南の黒海、アゾフ海に流れ込んでいる。日本との時差はマイナス7時間。
キーウの戦況
ロシア軍による首都キーウへの攻撃はドニプロ川両岸から開始され、当初は数日以内に首都陥落とみられていた。しかしゼレンスキー大統領は自身と政権はキーウに留まることを大統領府から発信し、反撃。首都30kmまで迫るロシア軍を押し戻した。4月2日からキーウ周辺からロシア軍の撤退が始まったことが報告されている。
キーウとはどんな街?
ロシア軍の激しい包囲攻撃によってマリウポリを含む東部ドンバス地方が甚大な被害を受けている。同市では劇場や産院なども爆撃され、3月29日時点では5000人以上の死者が出たと伝えられた。
マリウポリとはどんな街?
その他の重要都市
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