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山口亮

山口亮認証済み

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東京国際大学国際戦略研究所准教授

報告

見解「アジア版NATO」、すなわち機構型の集団防衛体制においては課題が多く、果たしてインド太平洋地域の安全保障問題に対する「答え」になるか考える必要がある。何より、集団防衛機構を作るには、戦略、構成、プロセスなどを統合させる必要があり、これには政治的、技術的な課題が多く、相当の交渉と時間を要する。また、日米韓豪比はともかく、その他の東南アジア諸国や台湾は、地域の分裂や中国の反応を恐れ、現時点では消極的な姿勢を取ると見られる。このため、連合型の機構より、まずは柔軟な連携を中心としたネットワークを構築し、そこから段階的に統合性のある機構を構築することが、より確実で効率的と考えられる。

コメンテータープロフィール

山口亮

東京国際大学国際戦略研究所准教授

長野県佐久市出身。専門は防衛政策・戦略・計画、安全保障、国際政治、交通政策。アトランティックカウンシル上席研究フェロー(米)、パシフィックフォーラム上席研究フェロー(米)などを兼任。オーストラリア国立大学アジア研究学部卒、同大大学院戦略防衛研究科修士課程修了(豪)、ニューサウスウェールズ大学大学院キャンベラ校人文社会研究科博士号取得(豪)。パシフィックフォーラム研究フェロー(米)、ムハマディア大学マラン校客員講師(尼)、釜山大学校経済通商大学国際学部客員教授(韓)、東京大学先端科学技術研究センター特任助教などを経て現職。​

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