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鈴木洋仁

鈴木洋仁

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社会学者/神戸学院大学准教授

報告

補足「雅楽」は、もともと古代中国に始まり、文字のとおり、「雅正の楽」を意味しています。「雅正」とは、中国語では規範を意味していて、民衆のあいだで親しまれる「俗楽」と区別されました。 日本では、ふるくから宮中で演奏されてきた正統な音楽を指します。記事にある宮内庁楽部は、内部部局である式部職に属していて、雅楽を洋楽とともに所管しています。 今回、愛子さまが尋ねられた「朗詠」は、平安のなかごろから続いており、漢詩文を詠むもので、「和漢朗詠集」が有名です。雅楽には、ほかに、唐楽や高麗楽、そして日本固有の神楽や東遊(あずまあそ)びなどがあります。 愛子さまは、日本赤十字社への勤務開始から2週間が過ぎ、緊張や疲れもあることと思われます。おなじ世代の若い人だけではなく、多くの人たちが、公務や勤務、さらにはプライベートのほどよいバランスを望まれているに違いありません。

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  • つげのり子

    放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)

    補足筆者も皇居の楽部庁舎で行われた雅楽演奏会を鑑賞したことがあり、また皇室番組の取材を通して、宮内庁楽部…続きを読む

コメンテータープロフィール

鈴木洋仁

社会学者/神戸学院大学准教授

1980年東京都生まれ。専門は歴史社会学、メディア論。元号や天皇に関する研究を進めている。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(社会情報学)。京都大学総合人間学部卒業後、関西テレビ放送、ドワンゴ、国際交流基金、東京大学等を経て現職。著書に『「平成」論』(青弓社)、『「元号」と戦後日本』(青土社)、『「三代目」スタディーズ』(青土社、2021年2月刊)、共著に『牧野守 在野の映画学』(太田出版、近刊)などがある。

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