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中井彰人

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株式会社nakaja lab 代表取締役/流通アナリスト

報告

見解書店振興に関しては、昔から「文化の発信拠点」を守るという趣旨で議論が続いているのだが、文化として維持すべきという、べき論先行で、書店という小売ビジエスを維持していくために何が必要かという議論が足りないように思えてならない。文化的な背景を踏まえて、再販売価格維持制度があるのだろうが、書店が努力すれば儲かるように法整備してあげないと、経営していく方もたまらないのではないか。書店の粗利率は20~25%にしかならないように設定されているが、20%台前半とは、大手激安ディスカウントストアのレベルであることを皆さんご存じなのだろうか。この水準に規制で抑えられていたら、相当優秀な経営者でないと、儲からないはずなのだ。この利幅を改善しないで、議論しても補助金をどのくらいにするか、という議論で堂々巡りになるだけだ。

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コメンテータープロフィール

中井彰人

株式会社nakaja lab 代表取締役/流通アナリスト

みずほ銀行産業調査部で 小売・流通アナリストに10年以上従事。2016年同行を退職後、中小企業診断士として独立、開業。同時に、慶應藤沢イノベーションビレッジでベンチャー支援活動を開始。並行して、流通関連での執筆活動を継続し、TV出演、新聞、雑誌などへの寄稿、コメント提供、講演活動などを実施中。2016年よりITmediaビジネスオンライン「小売流通アナリストの視点」、2021年よりビジネス+IT「流通戦国時代を読み解く」 を連載中2020年よりYahoo!公式コメンテーター。2021年8月「図解即戦力 小売業界」(技術評論社)を発刊。

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