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永濱利廣

永濱利廣

認証済み

第一生命経済研究所首席エコノミスト

報告

解説より景気実感に近い最終需要は前期比年率▲2.9%となっており、予想を下振れしたヘッドラインの数字以上に弱い印象です。 内訳を見ても、プラスに寄与しているのは復興需要に伴う公共投資を中心とした公的需要増と、むしろプラス寄与だと国内需要の弱さを示す民間在庫の押上げと輸入の減少のみですから、民需と外需が総崩れの様相を呈しています。 災害や一部自動車メーカーの生産停止といった特殊要因もあり、2次速報で上方修正される余地も残っていますが、さすがにここまで予想以上に悪いとなると、GDPギャップも相当マイナス幅を拡大させるでしょうから、拙速な金融・財政引き締め策は禁物な状況と言えるでしょう。

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コメンテータープロフィール

永濱利廣

第一生命経済研究所首席エコノミスト

1995年早稲田大学理工学部工業経営学科卒業後、第一生命保険入社。1998年日本経済研究センター出向、2000年より第一生命経済研究所経済調査部、2005年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了、2016年より現職。あしぎん総合研究所客員研究員、跡見学園女子大学マネジメント学部非常勤講師を兼務。総務省消費統計研究会委員、景気循環学会理事、あしかが輝き大使、佐野ふるさと特使、NPO法人ふるさとテレビ顧問。専門は経済統計、マクロ経済分析。著作に「経済危機はいつまで続くか」(平凡社新書)、「MMTとケインズ経済学」(ビジネス教育出版社)等。

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