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永濱利廣

永濱利廣

認証済み

第一生命経済研究所首席エコノミスト

報告

見解背景には米国の中立金利が上昇したことがあると思います。 そもそも中立金利は理論的にはインフレ目標と潜在成長率の足し算となります。 そして、3月のFOMCでFRBが想定する中立金利が引きあがりました。 結果として、現状の政策金利と中立金利の差が縮まりましたので、これは利下げをしなくても金融引き締め効果が緩まったことを意味します。 となれれば、それだけインフレ抑制圧力が弱まるわけですから、仮に政策金利が不変と仮定すれば、インフレ目標に到達するまでには中立金利が上がる前より時間がかかることになると言えるでしょう。

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コメンテータープロフィール

永濱利廣

第一生命経済研究所首席エコノミスト

1995年早稲田大学理工学部工業経営学科卒業後、第一生命保険入社。1998年日本経済研究センター出向、2000年より第一生命経済研究所経済調査部、2005年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了、2016年より現職。あしぎん総合研究所客員研究員、跡見学園女子大学マネジメント学部非常勤講師を兼務。総務省消費統計研究会委員、景気循環学会理事、あしかが輝き大使、佐野ふるさと特使、NPO法人ふるさとテレビ顧問。専門は経済統計、マクロ経済分析。著作に「経済危機はいつまで続くか」(平凡社新書)、「MMTとケインズ経済学」(ビジネス教育出版社)等。

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