見解魚乃目三太先生の漫画『チャンピオンズ 週刊少年チャンピオンを創った男たちの物語』に、初代編集長の成田清美さんが、少年画報社の少年キングに対抗して、向こうが王様なら自分達が目指すのは王者だ、と誌名をチャンピオンと命名するシーンがあります。 栄光は自ら戦って勝ち取る、というイメージでしょうか。実際、創刊号の表紙は当時人気のキックボクサー沢村忠さんでした。 さて、そうした視点で「少チャンマーク」を見ると、下のカイゼル髭に目が留まります。カイゼル髭の語源は皇帝ですが、王様が一つの国家を治めるのに対して、複数のそれも多くの場合は戦って勝ち得た国家を治めるのが皇帝です。 週刊少年チャンピオンは、週刊漫画誌としては後発の創刊でしたので、チャレンジャーとしての向上心がマークにも反映されたのかもしれません。 同誌が、当時異例の発行部数250万部を記録するのは、創刊からおよそ10年後の1978年末の事です。
コメンテータープロフィール
ライター・編集者。出版社にて単行本・電子書籍の編集を経験した後、2004年頃からフリーランスに。漫画・アニメ・映画関係の紹介や取材、コラムの執筆や、漫画・ライトノベルの編集などを手がける。web媒体ではマグミクス、リアルサウンド、現代ビジネスほかに寄稿。
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