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門倉貴史

門倉貴史

認証済み

エコノミスト/経済評論家

報告

見解郵便物が長期的に減少傾向にあるのは、人口の減少とデジタル化の進展が影響している。  ただ、最近になって郵便物が大きく減少したのは、これまでに比べて郵便物の配達に日数がかかるようになるなど、郵便サービスの利便性が目に見えて悪化しているといった事情もある。  サービスの質を見直すことなく、目先の収益を改善させるために、手紙の郵便料金を84円から110円へ、はがきの料金を63円から85円へと一気に3割も値上げすれば、郵便離れに拍車がかかってしまうのではないか。  また、郵便事業の赤字を解消するために値上げを繰り返せば、デジタル化の流れに対応できず、郵便に頼らざるを得ない高齢者層や低所得層に過渡な負担を強いることになり、格差拡大を助長することにもなるのではないか。

コメンテータープロフィール

1971年神奈川県生まれ。95年慶応義塾大学経済学部卒業、同年銀行系シンクタンク入社。99年日本経済研究センター出向、00年シンガポールの東南アジア研究所出向。02年から05年まで生保系シンクタンク経済調査部主任エコノミストを経て、現在はBRICs経済研究所代表。同研究所の活動とあわせて、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」など各種メディアにも出演中。また、雑誌・WEBでの連載や各種の講演も多数行なっている。『図説BRICs経済』(日本経済新聞社)、『増税なしで財政再建するたった一つの方法』(角川書店)、『オトナの経済学』(PHP研究所)、『日本の「地下経済」最新白書』(SB新書)など著作多数。

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