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スラムに料理店を開く 異色の邦人

予約7年待ちの料理人が問う「残された人生で何ができるか」――がん克服後、水上スラムで見つけた夢

岸田浩和

料理人・森田隼人は、39歳の時に受けた大腸ガンの診断を機に、余命を意識するようになった。のちに病は寛解したが「残された料理人人生で、何をやるべきか」に思いを巡らせると、格付けガイドの星取りやカネもうけよりも、「先人のいない挑戦」にひかれている自分に気がついた。そんな時に友人の勧めで訪れたのが、アフリカ最大の水上スラムといわれるナイジェリアの「マココ」だ。住民に料理を振る舞ったことがきっかけで、このスラムにレストランの出店を計画。味覚の違いや食材の仕入れに準備は難航するが、1年がかりでテスト開店にこぎ着けた。料理人としての自己実現をめざした挑戦は、住民や地域社会を巻き込んだ社会貢献につながるのか。

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