「Yahoo!ニュース 個人」オーサーバンケット2018を開催しました
Yahoo!ニュースでは、12月11日、「Yahoo!ニュース 個人 オーサーバンケット」を開催しました。これまでオーサーカンファレンスとして年に1回、書き手(オーサー)とYahoo!ニュースの関係者が一堂に会する場を設けてきましたが、今年はよりコミュニケーションをはかれる場にしようと、初めてパーティーや晩さん会といった意味を持つ「バンケット」と趣向を変えての会となりました。2012年にスタートした「Yahoo!ニュース 個人」は今年で7年目を迎えました。これからも書き手の声を反映し、執筆活動に対する支援をさらに強化していきます。
「Yahoo!ニュース 個人」の新施策
今年は「伝える」「支払う」「クリエイションのサポート」の3つのポイントに分けて、それぞれの新しい施策が発表されました。
「伝える」…オーサーコメントの強化
まずは「伝える」のひとつめ、オーサーコメントの強化です。オーサーコメントとは、Yahoo!ニュースに毎日配信される5000本の記事に、オーサーが専門的な知見に基づきそのニュースの背景を解説したり異なる視点を提供したりするものです。2014年にスタートしたオーサーコメントですが、このコメントそのものが直接Yahoo!ニュースアプリの主要タブのタイムラインにも掲載されるようになりました。表示されるコメントはユーザーによって最適化され、それぞれのユーザーにマッチしたオーサーコメントを届けることができるようになっています。
「伝える」…書籍連携
「伝える」のふたつめは、書籍との連携です。以前より、オーサーが執筆した書籍をYahoo!ニュース 個人の記事本文のページに掲載し、Yahoo!ショッピングへの販売導線を設けるという連携を行ってきました。
今後、この書籍との連携強化のひとつとして、まずは3月より1カ月間、東京・関西の丸善とジュンク堂書店にオーサーが執筆した書籍を取り扱う専用の棚を用意し、ウェブだけではなく実際の書店でも、オーサーの発信力を強める取り組みを行います。
「支払う」…オーサーコメント原資を2倍に
続いて「支払う」です。前述したオーサーコメントは、ユーザーが「参考になった」を押した数で支払い原資を案分し、コメントしたオーサーに支払われています。この原資を2倍にし、より多くのオーサーコメントが発信される仕組みを整えます。
「クリエイションのサポート」…テープ起こしの本数2倍に
最後に「クリエイションのサポート」です。現在、オーサーがインタビュー取材を行った際の取材音源の文字起こしを、120分テープ月2本までYahoo!ニュース 個人で依頼に基づき代行しています。こちらの数を月4本までに倍増します。
「クリエイションサポート」…チャートビート(分析ツール)の提供
「クリエイションのサポート」のふたつめはチャートビートという分析ツールの提供です。チャートビートは68カ国、700以上の会社で利用されている記事の分析ツールで、リアルタイムで記事の閲覧状況が把握できます。例えば、記事が現在どれだけの人に読まれているのか、どれ程の時間ユーザーが滞在しているのか、どのようなSNSからユーザーが流入しているのか、オーサーが自分の発信に対してユーザーの反応をリアルタイムで知ることができます。
「課題解決」と「文化の発展」を大切に
「発見と言論が社会の課題を解決する」というYahoo!ニュース 個人の目指す世界観のもとで、今年も課題解決につながる多くの情報発信が生まれています。また、スポーツやエンターテインメントといったジャンルの感動をよぶストーリーや面白い話題に関する情報発信は「文化の発展」にも貢献しています。Yahoo!ニュースではこれからもオーサーやユーザーの意見を反映した施策を導入し、オーサーによる価値ある発信を幅広く届けていきます。
「オーサーアワード」「オーサーコメントアワード」に続いて「オーサー映像アワード」が追加
Yahoo!ニュース 個人の世界観を年間を通じ最も体現したオーサーを選出する「オーサーアワード」。今年は映像に関する賞も追加され、3人が表彰されました。
今年のオーサーアワードは井出留美さん
今年のオーサーアワードは食品ロス問題専門家・ジャーナリスト・栄養学博士の井出留美さんです。
井出さんは食品ロス問題について、独自の取材や日々のニュースをフックにさまざまな角度から執筆・提言。ほぼ毎月10~20本以上記事を公開し、社会での「食品ロス問題」の認知に大きく貢献しました。特に、オーサーになってから開拓したコンビニオーナーの取材網を駆使した記事は、廃棄に困るオーナーの悲痛な声を浮き彫りにし、オリジナリティーあふれる発信となっています。
3月にはYahoo!ニュース個人での執筆内容が評価され、食生活ジャーナリスト大賞も受賞し、ジャーナリストとしても大きく飛躍しました。
井出さんのコメント「このたびの賞、本当にありがとうございます。『まだ食べられるのに捨てられてしまう』。私は2008年ごろから食品ロスにかかわるようになり、この状況をなくしたいという思いで執筆しています。
執筆にあたり心がけているのは、『伝わるように伝える』。そうすることで、業界だけでなく、消費者の姿勢にもつながると考えています。また、自分の記事は自分の『遺書』にもなると思っています。
ミシュランでは、賞の考えとして『今日のあなたにあげるのではありません。未来のあなたにあげるのです』と。今回の賞、私もこれを機にさらにまい進したいと思っています」。
オーサーコメントアワードは石渡嶺司さん
オーサーコメントアワードの受賞者は、大学ジャーナリストの石渡嶺司さんです。石渡さんは日大アメフト部の悪質タックル問題や東京医科大の入試不正問題など今年大きく注目を集めた大学関連のニュースに対し、豊富な取材経験に基づいたコメントをタイムリーに多数発信。
日大理事長らの辞任などを求める要求書を提出した日大教職員組合について、その組織率の低さを他大学と比較しながら解説したコメントは、日大における組合と経営側の関係性を理解できる付加価値の高いコメントとして大きな反響をよびました。
石渡さんのコメント「オーサーになった当初はPVが伸び悩み、迷走した時期もあります。オーサーコメントで、データを出すなど記事にはない新しい材料を出すよう心がけたところ評価が変わりました。既存メディアの記事をYahoo!ニュース 個人が追いかけるのではなく、既存メディアがYahoo!ニュース 個人の記事を追いかけるようになったと感じています。オーサーコメントも同様。今後もさらに精度をあげたものを出していきたいです」。
初めてのオーサー映像アワードに藤岡利充さん
また、今年は新たにオーサー映像アワードが設けられ、初めての受賞者に映画監督・映像ディレクターの藤岡利充さんが選ばれました。藤岡さんは5月に亡くなられた登山家・栗城史多さんの出発前に、メディアで唯一取材。「賛否両論ある登山スタイル」や「栗城さんの目指す冒険の共有」について深掘りしました。また、インド仏教最高位の佐々井秀嶺さんも取材。ブッダガヤ大菩提寺の奪還に執念を燃やす激しい一面と、82歳という年齢ならではの穏やかな一面を、動画の中に巧みに盛り込んでいます。
藤岡さんならではの間合いで本音を引き出し、取材相手の個性を余すところなく伝える動画はいずれも大きな反響を呼び、インパクトを与えました。
藤岡さんのコメント「この賞をいただくにあたり、まず亡くなられた登山家、栗城史多さんにお礼を言いたいです。インタビュー記事の中では、栗城さんご自身が批判されていることも含めてお伺いしたが、私はエベレスト登頂の成功を願っていました。『オーサー映像アワード』は第1回目ということで、この賞を良くするのも悪くするのも、私がこれからどういう作品を作っていくのかにかかっている。より良いものを作っていければと思います。」。
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