鐘聖雄

「リノベ」で復活する台湾の日本神社――歴史のなかの「自分探し」が背景に

2016/7/7(木) 15:14 配信

かつて、台湾が日本の一部だった時代があった。日本の台湾統治は、1895年の日清戦争の勝利で始まり、1945年の太平洋戦争の敗北によって、ちょうど半世紀で終止符を打たれた。50年という時間は決して短くない。日本と台湾は、統治と被統治という不平等な関係ではあったが、台湾の近代化に貢献しようと頑張った日本人も多かった。結果として、台湾では建築や鉄道など多くの「日本」が残され、いまもなお生きている。その一方で、姿を消した「日本」も少なくない。地名の大半は、孫文や蒋介石など指導者の名前から取った「中山路」や「中正路」や中国の地名に改められた。日本人の信仰の対象であった神社もまた、消え去った「日本」だとすっかり思われてきたのだが、このところ、いささか様子が違うのである。
(ジャーナリスト・野嶋剛/Yahoo!ニュース編集部)

各地で始まる再建・復活の動き

日本統治時代に、無数の神社が台湾に建てられたが、日本人が去ると管理する者もないため急激に荒廃し、のちの1972年の日華断交(日本と中華民国の国交断絶)によって日本に反発した国民党政権はその2年後、「台湾における日本帝国主義の優越感を表す植民統治記念遺跡の除去の要点」という内政部通達によって、多くの神社遺跡も破壊してしまった。

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