歯磨きしてますか? 「毎日磨く」は95%超え
虫歯予防としてもっとも手軽で低コストに行えるのが歯磨き。しかし食事などモノを口にするたびに行う必要があることや、道具が無ければできないこと、怠ったことで生じるマイナスの影響がすぐには生じないことから、消極的な人も少なくない。今回は厚生労働省が2023年12月に発表した歯科疾患実態調査(※)の2022年調査分の概要から、歯ブラシの使用状況、つまり歯磨きの実情について確認していく。
虫歯予防の一環として、歯ブラシを使った歯磨きは欠かせない。通常は一日三度の食事を摂るため、食事後毎に歯磨きをするとなれば、一日三回は歯磨きが必要になる(間食後に歯磨きをするのなら回数はさらに増える。他方、場所柄歯磨きが難しい場面での食事(例えば外食時)は減り得る)。
今件は歯ブラシを一日何回用いているかについて尋ねたものだが、「毎日磨く」人は調査のたびに増加し、直近では95%を超えている。
磨く回数も「一日一回」の回答値が減り、まずは「一日二回」が増え、さらに最近ではそれも横ばいの動きを見せるとともに「一日三回」が漸増している。つまり「磨かない人が減り、磨く人が増えている」「磨く人の中でも磨く回数が増えている」ことになる。
毎日歯を磨いても虫歯になる人はいる。磨かなくても虫歯にならない人もいる。しかし虫歯予防・口臭予防のために歯磨きは欠かせない。その観点では歯磨きをする人が増え、その回数も増えているのは喜ばしい状態に違いない。
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※歯科疾患実態調査
歯科保健状況の把握のために必要な資料を構築するため、1957年以降原則6年毎に実施しているもの。今回概要が公開された2022年分については、国民生活基礎調査において設定される地区からさらに抽出した300単位地区の満1歳以上の世帯員を調査客体としている。調査対象者数は男性1239人・女性1470人の計2709人。一部は質問紙調査だけでなく口腔診査受診も実施している。
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