【泉佐野市】完売後もリクエスト続々…日本遺産が和菓子に「人生で一番美味しいおはぎ」期間・数量限定再販
みなさんは、泉佐野市に日本遺産が3つあることをご存知ですか?
街の人に尋ねると案外知らない方も多いようで、「え? そうなの?」と決まって驚かれます。
全国的にみて一つの市が持つ日本遺産の数 として3つ は最多で、3つの日本遺産を持ち、かつ、その中でも構成文化財が最も多い市が、本市と河内長野市です。
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今回は、わたしたちの街の日本遺産のひとつでもある「日根荘(ひねのしょう)」(*)に該当する地域で収穫したもち米(*)を使用したおはぎ「日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ」のご紹介です。
*日根荘は約800年前に上級貴族である五摂家の一つ、九条家が治めた荘園。地域には中世からの建造物や農村景観が今も色濃く残ります。
*大木・日根野地区のもち米をブレンドして使用しています。
「日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ」
「『日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ』については 感謝祭にあわせて一年半前から企画提案をしていましたが、材料の手配等に時間がかかっておりました」と話すのは 老舗菓子店「むか新」マーケティング室 室長 金勝 明紀(かねかつ あきのり)さん。
老舗菓子店のスタッフ自ら田植えや稲刈りを行い そのもち米を使用している、というから驚きです。
田植えや稲刈りをしている田んぼは大木地区にあり、そこはもともと作物の栽培をやめてしまった休耕田。その休耕田を みんなのまちづくり隊のみなさんや大木の方々とともに復活させて、お菓子づくりの材料となるもち米を育てているそう。
このもち米は「いろは蔵」の最中種(もなかの皮)にも使われており、同店のお菓子にかける情熱は、相当なものと感じます。
長閑な農村景観が広がる大木地区
大木地区は「国史跡『日根荘遺跡』」の一部にして、平成25年に大阪府で初めて「国の『重要文化的景観』」に選定された地区。
わたしも「大木HOTAL(おおぎほたる)ランプの村Fes」を取材した際に訪れましたが、どこか懐かしさを感じさせる長閑な景観は、一度見たら忘れられない記憶として今も脳裏に焼きついています。
今回、泉佐野産のもち米の生産にご協力いただいたのが同イベントを主催した みんなのまちづくり隊のみなさんと知り、小さな街の巡り合わせに必然性を感じずにはいられませんでした。
この土地で育ったもち米を使用したおはぎ。きっとほんわりとした優しい味なのではないかと想像します。
田植えの事前準備~稲刈り
田植えの事前準備では、田んぼの端から耕運機を手で押して土を練っていきます。
一般的には、トラクターに乗って土を練っていきますが、山あいの大木地区の田んぼはトラクターを持ち込むのが困難なため、重労働ですが手作業で行ったそうです。
田植え当日は、「むか新」の製造・販売・管理それぞれの部門から15名が参加。
「みんまち村」でみんなのまちづくり隊のみなさんから田植えについてレクチャーを受けます。
いよいよ田植えスタートです!
参加が初めてのスタッフや新入社員もいて、どこか緊張した面持ち。
田植えから10日目。
10日でこんなに成長するんですね!
今のところ、水も問題なく順調に育っている様子。
田植えから39日目。
ここからは、田んぼの水を抜いて土にヒビが入るまで乾かす作業(中干し)を行います。
“中干し”を行うことによって、土中に酸素が補給され、根の活力を高める効果があるそうです。
中干しをはじめて約一週間。
立派にすくすくと成長しています。
水不足を懸念し、水を足すもすぐからからに。
みんなのまちづくり隊のみなさんのお話によると、「中干し後は水を一気に入れるのが本来ですが、水がない状態です」と、水不足に悩まされます。
その後も日照りは続き、白穂(水稲の穂が白く枯れる現象)が出てしまうなど、自然相手に命を育てることの難しさを感じます。
田植えから78日目。ようやくまとまった雨にも恵まれ稲穂が現れました!
この頃には水の心配もなくなり、ほっと胸をなでおろしたそうです。
ですが、穂が出る前の水不足が影響して枯れが進んでいるところも。
水不足による色づきの悪さは一目瞭然。
それでも稲の成長は早く、例年より一週間早い稲刈りとなりました。
田植えの事前準備から稲刈りまでの様子は「むか新」公式ホームページから一部抜粋してお伝えしました。詳しい内容はコチラをご覧ください。
完売後もリクエスト続々…「日根荘産のおはぎ ある?」
長い月日をかけてようやく完成した「日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ」。
先日 開催された「むか新 本店」44周年感謝祭(1/26(金)~28(日)) にて数量限定で販売したところ早々に完売してしまい、増産の依頼をかけたほどの人気ぶりだったそう。
『日本遺産おはぎ』を食べた方の感想は、「味が最高だった」「あのおはぎなら何個でも食べられる!」「今まで食べたおはぎの中で一番おいしかった」など。
わたしの家族も同じく「人生で一番美味しい おはぎ」だったという感想でした。
感謝祭の開催期間中も「日根荘産のおはぎ ある?」「地元でとれたもち米のおはぎ まだある?」「これだけを買いに来た」と、このおはぎをお目当てに訪れる人もたくさんいて、完売後もリクエストの声が相次いだといいます。
おはぎを口元に近づけると、北海道産の深煎りきな粉と沖縄産の黒糖を合わせた「黒糖きな粉」の香りがふんわりと辺り一帯に漂います。この香りからして他のおはぎとは違う「コクや香ばしさ」のようなものを感じます。
そして一口食べると、その品の良さに驚きます。「黒糖きな粉」「日根荘産もち米」「十勝産小豆の粒餡」どれも素晴らしく上品な味です。
三位一体となった共通の優しさはあるものの、個性も際立ちます。たとえば「黒糖きな粉」は、つい先ほど炒ったばかりなのではないかと思えるほど香ばしく、甘さ控えめで舌触りもしっとり。「日根荘産もち米」は、その弾力と舌に触れる米の甘さに感動します。噛めば噛むほどその甘みは増していき、その甘みを引き立ててくれる「十勝産小豆の粒餡」の存在も大きく、どこまでも控えめで上品な甘さ。
おはぎの真ん中で鎮座するこの「十勝産小豆の粒餡」に辿り着いた時、3つの味わいが口の中で一つになり、その美味しさに自然と顔がほころびます。
「こんな美味しいおはぎを今まで食べたことがない」
それがわたしの率直な感想です。
「日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ」期間・数量限定 再販へ
文化庁が認定する日本遺産の「日根荘」に該当する地域で収穫したもち米を使用したおはぎ「日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ」。
取材前は、その珍しさに興味をもち「ぜひお伝えしたい!」と感じていましたが、今はシンプルに「美味しいから食べてほしい!」という想いです。
その『日本遺産おはぎ』が期間・数量限定で再販されます。
「むか新 羽倉崎店」38周年 感謝祭
3月8日(金)~10日(日)開催
期間中は、今回ご紹介した「日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ」3個入/税込540円*1日40箱 限定 や、泉佐野の農家の方々に育てていただいたもち米を使用した「いろは蔵」1個/税込180円など、感謝祭限定の特別なお菓子の販売のほか、税込1080円以上お買い上げで「500円お買物券」1枚のプレゼントも!
この機会にぜひ『日本遺産おはぎ』をご賞味くださいね。
*お買物券は予定数に達した場合終了となります。
*お買物券は羽倉崎店のみ利用可能
*「むか新 羽倉崎店」38周年 感謝祭の詳細は、公式ホームページ(外部リンク)にてご確認ください。
さいごに
「日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ」というその長い名前に、開発当初は社内がざわついた、といいます。
「もち米が育っている地域の歴史の再発見になれば…と思い、名前に『日本遺産』『日根荘』を入れさせていただきました」と金勝さん。
泉佐野市では、小学4年生が副読本で「日本遺産 日根荘」を学び、日根野地区の中学校では、1年生がフィールドワークで史跡をまわる授業があるそうです。
お菓子の商品開発に長年携わってきた金勝さん曰く、「きなこ」を使用したおはぎはよく見かけるが「黒糖きなこ」を使用したおはぎを食べたことがなかったとのこと(職人さんも!)。知らないだけかも…と前置きはあったものの、この “珍しさ” も美味しさとあわせておススメしたい理由の一つです。
「人生で一番おいしい」と感じたおはぎ、これは必食の価値ありです。
【基本情報】
「日本遺産 日根荘産もち米のおはぎ」
「むか新 羽倉崎店」38周年 感謝祭
3月8日(金)~10日(日) 1日40箱 限定販売
〈販売店舗・お問い合わせ〉
店名:「むか新 羽倉崎店」
公式ホームページ(外部リンク)
公式インスタグラム(外部リンク)
住所:泉佐野市羽倉崎1-4-7(Googleマップ参照)
アクセス:南海本線「羽倉崎」駅より徒歩10分
Tel:072-462-0724
営業時間:9:00~19:00
定休日:水曜
駐車場:あり(店舗横と第二駐車場あわせて22台駐車可)
取材協力 むか新 マーケティング室 室長 金勝 明紀 様
*「むか新」様のご協力により、撮影用商品を無償でご用意いただきました。この場をお借りして心より御礼申し上げます。
*記事内容は取材当時のものです。詳細は公式HP orインスタグラムでご確認をお願いいたします。