【富士宮市】富士宮の新名所!猪之頭唯一の稼働水車を見に行ってきました!
富士宮市内には全部で18の小水力発電所があり、その数、発電量ともに日本一です。
そんな小水力発電の町、富士宮市の中でも湧水に恵まれた猪之頭地区。
陣馬の滝は上流からの水の流れと、溶岩層のすき間から湧き出す水が滝をなし、その美しい表情と清らかな流水は、訪れた人の心をつかみます。
水車は流れる水の力を受けて回転し、水のエネルギーを、機械エネルギーに変えるものです。しかし、電気の普及とともにだんだんと姿を消していきました。
猪之頭地区には20か所以上で水車があったそうですが、現在はすべて使われていません。
水車のある懐かしい風景を復活させたい。
その思いから官民が連携して、陣馬の滝付近に新たに水車を設置したというニュースを聞いて、見に行ってきました。
滝が見えてくるとひんやりと涼しさを感じます。
水車が設置されている場所は陣馬の滝のすぐ右側の遊水地です。
この遊水地、起点はどこにもありません。
よく観察してみると、中央辺りからこんこんと水が湧き出ています。
この遊水地の水はすべて湧水!手を入れてみるとしびれるくらいの冷たさでした。
遊水地の水は、駐車場から陣馬の滝までの遊歩道下をくぐるように横断して、五斗目木川に合流します。
その間に水車が設置されていました。
「思っていたよりも小さっ」と思ったのが率直な感想でしたが、流水を受けて軽やかに回っている水車は、すがすがしく気持ちが良いです。
日本建築藝術大學校で建築を学ぶ学生さんが、設計から製作まで手掛け、材料は地元の「富士ヒノキ」で作られているそうです。
近寄ってみると細部まで細かく作られていて、立派な水車でした。
水車の軸の両側には箱と、そのわきには白と黄色のランプが設置されています。
単純に見て楽しむだけの水車でなく、発電機能も携えているようです。
(私が見たときには、回転スピードが足りていないのか、ランプは点いていませんでした)
実際に動いている水車を見る機会があまりないせいか、私にとっては馴染みの薄い新鮮な景色で、ついつい見入っていました。
小水力発電日本一の水のまち富士宮。
水の力で動く水車は、馴染みの薄い世代には興味深い景色、水車に親しんでいた世代には懐かしい景色として、これから陣馬の滝を訪れる方々の目を楽しませてくれる新名所となりそうです。
陣馬の滝:富士宮市猪之頭529
アクセス:県道414号線を北上すると、猪之頭の郵便局を過ぎた辺りに陣場の滝の看板あり、左折して100mほど