台風5号は3連休にかけ列島へ西カーブも?カギを握る太平洋高気圧の張り出し
西へカーブするおそれも
きょう8日(木)午前3時、小笠原近海で台風5号が発生しました。午後3時現在、中心気圧990hPa、最大風速25メートル、最大瞬間風速35メートルの勢力で、北東へ進んでいます。
このあとは発達しながら北上を続け、暴風域を伴う台風として、あさって10日(土)午後3時には関東の東海上に進むでしょう。このあたりまでは諸外国の計算を含めて比較的そろっている状態ですが、その後、週明けにかけての進路予想は不確実性が大きくなっています。
それはタイトル画像にある通り、台風5号の東側にある太平洋高気圧の張り出し方の予想に強弱があるためです。この太平洋高気圧の張り出しが強まれば、台風は西へ押し出され、カーブするように西へ曲がり、東北地方にかなり近づき、陸地へ達するような可能性もあります。逆に張り出しが弱まれば、真っ直ぐに北上し、北海道の東海上へ進む可能性があります。
今のところ、予報円の真ん中を北上し、12日(月)山の日の振替休日から13日(火)にかけて、北海道付近へ到達する可能性が高いとみられますが、影響が大きくなる西寄りにどこまで進むかは、太平洋高気圧の張り出し具合がカギを握ることになりそうです。
三陸沖の海水温が高く、最盛期の状態で接近も
気になるのは三陸沖の海水温の高さです。上図のように、平年より3度から4度程度高く、宮城県沖くらいまで27度以上ある状態です。27度以上あれば、台風は発生し、発達すると言われていますので、ほぼ最盛期のまま、北日本に近づく可能性も考えられます。
大きな渦巻きが関東沖を北上へ
上図は最新のモデル(MSM予想)による11日(日)山の日の午前9時の雨や風の予想です。このモデルでは、先述した台風予報円の西寄りを北上する計算となっていて、しかもさらに強く発達し、このあと、東北に向かって北西進するような計算となっています。予報円の中に入る確率は70%ですから、予報円の外側に進む可能性も否定できません。
北日本の太平洋側は大荒れも
台風5号の北上に伴い、11日(日)から12日(月)にかけて、北日本の太平洋側に暴風警報級の可能性[中]が発表されています。台風5号の進路によっては、暴風が吹き荒れるような大荒れの天気となるかもしれません。また同じように波浪警報級の可能性[中]も発表されています。
台風5号の進路次第では、北日本の太平洋側以外でも雨や風が強まる可能性が考えられますので、今後も最新情報にご注意ください。