「祭り」と「衆院選」で投票率アップ? 二刀流でピンチをチャンスに
メ~テレ(名古屋テレビ)
新内閣の発足から1カ月もたたないうちに行われる衆院選。異例の短期決戦に向け、与野党が候補者の調整などを進める中、選挙を担当する自治体の職員は連日準備に追われています。 岐阜市の選挙管理委員会ではすでに衆院選に向けた準備が始まっています。 「業務委託などがあるので、その契約手続きや物品の発注などを行っている。職員向けの説明資料など関係書類を作って、慌ただしくしている」(担当者) 2006年、岐阜市には柳津町が合併しましたが、前回の選挙まではその名残から旧岐阜市の地域は岐阜1区に、旧柳津町の地域は岐阜3区に区割りされていました。 しかし、今回から旧柳津町の地域も1区に替わり、これで現在の岐阜市全域が1区になりました。
開票所が1つにまとまり、行政の負担軽減へ
1区と3区と分けて設置していた開票所が1つにまとまることで、行政の業務負担の軽減につながるといいます。 「旧柳津町の地域では、旧柳津町の職員で開票を行う体制だったが、3年ぐらいに1回しかない開票なので、業務の継続性や引き継ぎが課題になっていた。今回、開票所が1カ所になるということで、(負担が)軽減されるかなと思っている」(担当者)
衆院選と秋の恒例行事が被る事態に
総理就任から解散・投開票までの期間が、戦後最短で行われる今回の衆院選。 地域の"一大イベント"が投開票日と被ってしまった人たちがいます。 「どちらに転んでもやろうと」(藤岡南地区コミュニティ会議 太田幹夫会長) 愛知県豊田市では毎年この時期に、市内28地区がそれぞれの地域にある交流館で祭りを開催しています。 地域の人たちによる作品の展示やダンスや合唱の発表、スポーツの体験にキッチンカーの出店など、地元の人たちにとって秋の恒例行事です。
先手の策は、“二刀流”
しかし今年は28地区のうち9地区が27日の開催を予定していて、衆院選の投開票日と重なる事態に。 「大変ですね…選挙があると27日に被りそうなので、選挙バージョンを作ろうと。2通りのパターンを作って話し合ってきた」(太田会長) 藤岡南交流館が打った先手の策は“二刀流”です。 祭りと衆院選が同じ日になっても大丈夫なように、2つのパターンで準備を進めてきたといいます。 「ここが本部で、オープニングなどをやる予定だった。選挙会場になり使えないので、小学校に移動した」(太田会長) 地域の人たちへの連絡もしっかりと手を打っています。 「通常のパンフレットと、もうひとつ選挙バージョンという形で、どちらに転んでもいいように準備した」(太田会長)
W開催について…
祭りと衆院選の投票日のW開催に地域の人たちは―― 「みんなで選挙に行こうとなるかもしれないので、投票率は上がるかもしれない」(地域の人) 「今まで選挙会場に足も向かないという人もいたかもしれない。相乗効果で選挙もイベントも来てくれることを願っている」(太田会長)