西武・甲斐野央が移籍後初ホールド 開幕戦から1点差の8回任される「本当にいいスタートが切れた」
◆楽天0―1西武(29日、楽天モバイルパーク宮城) 今季ソフトバンクから西武に移籍した甲斐野央投手(27)が1点リードの8回に2番手で登板し、1安打無失点で移籍後初ホールドをマークした。2死から安打と四球で一、二塁のピンチを招いたが、小深田をフォークで空振り三振に仕留めた。「ピンチが拡大したけど、すぐに切り替えて次のバッターと思ってやれた。本当にいいスタートが切れたのかな」と笑顔を輝かせた。 ■甲斐野央ピンチ背負うも得意球フォークで三振【動画】 甲斐野は国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクへ移籍した山川穂高の人的補償として西武へ移籍。オープン戦は4戦連続無失点の後、初めてセーブ機会で登板した24日ヤクルト戦で3失点し、課題を残した。 ビジターでの開幕戦は自身初。「ちょっと違った感じはあったけど、いつもと変わらず、自分のやるべきことをやろう、と」と先頭の辰己をスライダーで三ゴロに打ち取った。24日の登板でスライダーの制球を欠いた後、キャッチボールを通じて修正。この日7回無失点で11奪三振した先発今井の投球を見て「(楽天打線が)スライダーを結構嫌がっていた。僕も勉強させてもらいました」と恐れず効果的に使い、打ち気をそらした。 新天地で「勝利の方程式」を任され、最高の形で発進した。「シーズンに入ると、本当に結果だけ(大事)になってくる。リードした展開ではゼロで帰ってきいきたい」と誓った背番号34は「虎視眈々(たんたん)といきたいなと思います」。強者がチャンスを狙って形勢をうかがうという四字熟語を用いたところに、自信が見え隠れした。
西日本新聞社