40周年爆風スランプ「“大きな玉ねぎの下”でやりたい」次の夢は日本武道館、26年ぶりツアーで誓う
デビュー40周年を迎え、四半世紀ぶりに再始動した4人組バンド・爆風スランプが17日、東京・LINE CUBE SHIBUYAでライブツアー(全4公演)の最終公演を行った。 総立ちの2000人に迎えられ、サンプラザ中野くん(64)は「ハロー、渋谷。26年ぶりのライブツアー最終日、ソールドアウトしました。ありがとう。26年ぶりの爆風スランプ、今夜もやるぜ!」とあいさつ。「中高年パワーを持って最後まで盛り上がっていこう。中高年パワー!中高年パワー!」と呼びかけた。 「燃え尽きまーす!」という言葉通りの力強いパフォーマンス。2時間半、ヒット曲を惜しみなく披露した。「Runner」を始め、「旅人よ~The Longest Journey」、日本武道館の擬宝珠(ぎぼし)をモチーフにした「大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い~」、再始動後初の新曲「IKIGAI」など19曲を熱唱。リーダーのファンキー末吉(65)、バーベQ和佐田(65)によるリズム隊も、キレキレの演奏で随所に見せ場を作った。また、中国を拠点に活動する末吉が現地で所属するバンド「BuYi Band」がオープニングアクトを担当。「リゾ・ラバ―Resort Lovers―」でコラボレーションした。 1999年に活動休止。2005、07、10年と一夜限りで復活したが、40周年を機に今年再始動した。ツアーはひと区切りとなるが、中野くんが「26年間、お休みしてしまい、すいませんでした。爆風スランプ、いつとは言いませんが、“大きな玉ねぎの下”で(ライブを)やりたいなと。大きな玉ねぎの下で、みんなと一緒にまた」と夢を告白。「そこ、ゴールじゃないよ。そこからがスタートだから。26年間やっていなかった俺たちのスタートは、そこだと思っているから」と語ると、大きな拍手と歓声に包まれた。 7月のTBS系音楽特番「音楽の日2024」に出演し、日本武道館をバックに歌唱した。偶然にも、来年2月には、楽曲からインスパイアされた映画「大きな玉ねぎの下で」も公開になる。「来年かなうかは分からないけど、みんなの中高年のパワーを結集して、俺たちを武道館に連れていってください!」。ファンとの二人三脚で聖地でのライブを目指す。(加茂 伸太郎) 〇…中野くんは本編の終盤で、18年に交通事故に遭い、意識のない状態が続く江川ほーじん(63)について言及し、「ほーじんの夢を見ました。前よりもハンサムになって、ベースを弾きちらかして盛り上がっていました。(和佐田と)最高なベーシスト2人を抱えて、幸せなバンドです」と感慨深げ。「いつの日か、ダブル・ベースでお届けすることができることを夢見て歌います」と話した。 ◆爆風スランプ 1982年「爆風銃」と「スーパースランプ」のメンバーで結成。84年アルバム「よい」、シングル「週刊東京『少女A』」でメジャーデビュー。89年江川ほーじん脱退。現在はサンプラザ中野くん、パッパラー河合、ファンキー末吉、バーベQ和佐田の4人組。88年、89年にNHK紅白歌合戦出場。今年10月にメンバー選曲のベスト盤をリリースした。
報知新聞社