（ブルームバーグ）： ドイツ銀行とバンク・オブ・アメリカ（ＢｏｆＡ）は年内の米利下げ回数について、12月に１回のみとの見通しをそれぞれ示した。３月の米コア消費者物価指数（ＣＰＩ）が３カ月連続で市場予想を上回る伸びとなったことを受けて、予想を修正した。

米コアＣＰＩ、３カ月連続で上振れ－米利下げ後ずれの可能性 (4)

両行はいずれも従来、米利下げが６月に開始されると予想しており、予想回数の大幅な引き下げとなる。

米ＣＰＩが10日に発表された後、ウォール街全般にこうした予測見直しの動きが広がった。ＣＰＩ以外にも米経済の強さを示す経済指標が相次いでおり、米金融当局が年内に２回の利下げをするかどうかさえ分からないとの見方が強まっている。

マシュー・ルゼッティ氏率いるドイツ銀のチームは11日のリポートで、「最近の動向、すなわちインフレ指標の上振れや労働市場の底堅いデータ、緩和的な金融環境は利下げ開始の論拠を明らかに弱めた」と指摘した。

マイケル・ゲーペン氏らＢｏｆＡのチームは同じく11日、「労働市場悪化の明確な兆候なしに６月や９月に利下げする可能性は低い」とリポートで分析。「今年に入ってからのインフレ加速を踏まえると、12月より前の利下げは難しいと考える」と記した。

原題：Bank of America, Deutsche Bank Say Fed Won’t Cut Until December（抜粋）

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