浦和、強化責任者交代は「組織としての成長を目的」 堀之内新SDは「最適な人材」…田口代表が声明
J1浦和は15日、西野努テクニカルダイレクター(TD、53)が同日付で退任し、浦和OBでフットボール本部部長の堀之内聖氏(44)が新たにスポーツダイレクター(SD)に就任すると発表した。今回の体制変更について、田口誠代表が公式サイトで声明を発表した。 浦和では、20年シーズンから新設されたフットボール本部で西野氏とともに強化責任者を務めた土田尚史SD(当時)が昨年末に退任。そして、今回は西野氏がシーズン途中に退任する事態となった。 田口代表は体制変更について「浦和レッズおよびフットボール本部としてのチーム強化の歩みを遅滞させるものではなく、継続性を伴ったチーム強化の実現を目指すフットボール本部の、組織としての成長を目的とした取り組みの一環である」と伝えた。 西野氏の退任について「そのタイミングがシーズン中であることにご不安やご不満をお抱きになられている方もいらっしゃることと拝察しており」と、クラブ側の考えを説明した。 チーム強化、編成を通じて好成績を収めるミッションを背負う強化責任者がシーズン途中に交代することについて「あまり一般的ではなく、チーム成績に関する責任や、選手・チームスタッフの獲得・選任責任が不明確になりかねないというデメリットや、ファン・サポーターのみなさまにご不安を与えてしまうというデメリットがある」とした。 一方で、シーズン後半やシーズン終了後の交代と比べ、選手の登録が認められる登録期間(ウインドー)の最大活用が期待できるなどのメリットもあり「これらのメリット、デメリットのバランスを熟慮した結果、ファン・サポーターのみなさまに対し、誠実にご説明申し上げることを前提に今回の決断を行った次第です」とコメントした。 今後は、フットボール本部部長から新SDに就任した堀之内氏を中心に男子トップチームの強化に努める。田口代表は堀之内氏について「実直な性格」とし、埼玉県出身で浦和の選手として10年間プレーし、引退後に浦和のパートナー営業担当やフットボール本部設立・チーム強化に従事してきた経験があり「これからのフットボール本部の中心を担うに最適な人材であると考え、就任いただくこととなりました」とした。 昨オフはヘグモ監督を招へいし、攻撃の選手を中心に大型補強を敢行。リーグ戦は第8節を終えて3勝2分け3敗で11位につける中、シーズン途中で異例の体制変更となった。田口代表は「クラブ主導で魅力ある、そして結果を出せるチーム作りに心血を注いでまいるとともに、それらを継続的に実現できる組織作りにも邁進してまいります」「2006シーズン以来18シーズンぶりのリーグタイトル獲得に向けて全力で闘ってまいります」と決意表明した。
報知新聞社