『爆上戦隊ブンブンジャー』遠藤正明が「疾走感」と「自分らしさ」を込めた主題歌秘話
ついに放送が始まったスーパー戦隊シリーズ第48作『爆上戦隊ブンブンジャー』。ここ数年、数々の新機軸で話題を集めているスーパー戦隊だが、本作は「クルマ×つくる」をテーマに掲げ、久々に王道のテイストを満喫させてくれそうだ。 その番組の重要な顔のひとつとも言える主題歌を歌うのは遠藤正明。アニメ『勇者王ガオガイガー』やJAM Projectの一員としての『牙狼〈GARO〉』シリーズなど、数々の代表作を持ち、スーパー戦隊シリーズでは、『爆竜戦隊アバレンジャー』以来、21年ぶり、二度目の主題歌担当となる。 今回、『魔法戦隊マジレンジャー』や『特命戦隊ゴーバスターズ』での出演でも知られ、「スーパー戦隊親善大使」を務める松本寛也との対談が実現(全2回)。まず前編では、それぞれの接点、そして楽曲の魅力について語っていただいた。 【関連画像】遠藤正明さん、松本寛也さんの撮りおろしカットを見る(写真5点) ●主題歌歌手と親善大使 ――まずはお互いの接点からお話をうかがえますか。 遠藤 松本くんとは初対面なんです。僕はスーパー戦隊シリーズにガッツリ関わるのは久々でしょう。今、松本くんが務めている「スーパー戦隊親善大使」というポジションが何なのかも知らなくてね。 松本 遠藤さんといえば、『魔法戦隊マジレンジャー』の時にマジキングの歌(「魔神合体!マジキング」)を歌われていたんですよね。 遠藤 お、歌ったねぇ! 松本 自分としては、そこがすごく縁を感じるところですね。 遠藤 「魔神合体!マジキング」は、今もとても人気のある歌で、イベントで歌うと盛り上がるし、ファンの方からも「マジキングの歌を是非また聴きたいです」とよくリクエストをもらうんですよ。 松本 今はGロッソになりましたが、当時、スカイシアターのショーに出演していたときに会場でよく流れていたのが「魔神合体!マジキング」でした。今回、対談するに当たって久々に聴き直してみたら、もう、めちゃくちゃ懐かしくて。18歳だった頃の自分にちょっと戻りましたよ(笑)。 遠藤 うん、歌にはそうやって思い出と紐付くことがあるよね。 松本 スーパー戦隊親善大使を務めるのも『宇宙戦隊キュウレンジャー』の年から7年目になりますが、遡れば『マジレンジャー』がきっかけでここまで来たわけだし、今回、また気持ちを新たにして取り組んで行きたいと思っています。 ――遡りますが、遠藤さんは同じ東映特撮作品では、『テツワン探偵ロボタック』にゲスト出演されたことがありますよね。 遠藤 またそんな古い話を~(笑)。 松本 え、そうだったんですか? ――第30話「フラレ男の一発逆転」に影山ヒロノブさんとのユニット「鋼鉄兄弟」として出演されました。ちなみに撮影は『マジレンジャー』も撮っていた松村文雄さんです。 松本 へぇ、それは知らなかったです。 遠藤 朝早くからロケに行って撮影したのを覚えていますよ。しかも驚いたのは、声は後から収録したんですよ。 松本 僕らも『マジレンジャー』の頃は、オールアフレコでした。二度目に出演した『特命戦隊ゴーバスターズ』の頃には、さすがにシンクロになっていましたけどね。 遠藤 撮影現場では自分なりに言葉を変えて喋っていたから、いざアフレコになったら上手く言えなくてねぇ……(苦笑)。監督から「ランプ付いたらとにかく何か言ってくれ!」と怒られながら、最後まで居残りでやらされましたよ。いやぁ、あの回に出て、役者さんは絶対にやっちゃダメだと痛感しました(笑)。 松本 スーパー戦隊シリーズでも、歌唱者がカメオ出演するケースがたまにありますよ。 遠藤 いやいや、二足の草鞋を履こうだなんて軽々しい気持ちはダメですよ。本当に俳優さんには頭が下がります。『ロボタック』のゲスト出演が上手くいってたら、もしかしたら役者になってかもしれないけど、とんでもない(笑)。これがある意味では、ターニングポイントで、やっぱり歌だけで真面目にやろうと強く思いましたね。 松本 遠藤さんといえば代表曲がたくさんありますが、個人的にはCRの「FINALクロスファイト牙狼」は頭から離れない名曲です! 遠藤 それを知っているのは、かなりのマニアだなぁ(笑)。 松本 歌詞がまたゲキアツで、やっぱりあれは当て書きだったんですか? 遠藤 そうそう。あれは遊技機用に作った歌だからね。 松本 本当に脳汁出ますよ。 遠藤 そう言ってもらえると作った甲斐がありますね。 松本 この機会に是非お聞きしたいと思っていました(笑)。『牙狼〈GARO〉』も観てますから、JAM Projectももちろん好きです。 遠藤 でも、伸び伸びと歌えるのはやっぱりソロですよ。JAM Projectの場合はみんなの声を受けて成立させなくちゃいけないから、難しさがある。もちろん、それはそれで、やり甲斐でもあるんだけどね。 (C)テレビ朝日・東映AG・東映