「体内時計」に従えば仕事がサクサク捗る!? ハーバード&ソルボンヌ大学医師が教える“概日リズム”活用術
「起床から1時間以内」に朝食をとる
規則正しく食事をとると腹時計の時計遺伝子が刺激され、体のリズムが調整されます。それによって自律神経のバランスも整えられます。そして、起床から1時間以内に朝食をとることで子時計がリセットされるということもわかっています。 毎朝、ある程度決まった時間に朝食をしっかりとることで腹時計が働き、体内時計の調整がスムーズに行われます。朝食抜きの生活は、想像以上に体にマイナスなことが多いのです。 代謝を促すと同時に、体を活動モードにして集中力を高めるのが、覚醒ホルモンのコルチゾールです。ストレスホルモン、ダイエットホルモンとも呼ばれることがあり、複数の顔をもったホルモンですが、早朝にピークを迎え、夕方にかけて減少していきます。 睡眠によって心身がフレッシュな状態にあり、朝食でエネルギーも十分。コルチゾールも比較的高い状態にある午前中は、頭がクリアです。ですから、冷静な判断が必要な業務は午前中に済ませておくほうがベターでしょう。
集中力の持続には「90分に1回は休息」を
しっかりと休息がとれている場合、7時に起床すると10時ごろには交感神経がグッと上がり脳波の活動も活発になります。幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌も高まり、気分も良くなります。1日のうちで知力が俊敏な時間帯なので、それを念頭に置いて有効活用しましょう。 集中力が高まり、仕事がはかどる午前中ですが、会議にしてもデスクワークにしても90分以上続けると能率や集中力は低下します。これは脳波計を用いた研究でも明らかになっています。 闇雲に仕事をし続けるのではなく、少なくとも90分に1回は休息を入れ、集中力を回復しつつ、交感神経の暴走を防ぐことが、超休息法の大きなポイントになります。
写真:Shutterstock 構成/金澤英恵