最も面白い西田敏行の出演映画は? 稀代の名優の代表作(3)教師役が最高…巨匠とタッグを組んだ珠玉の名作は?
2024年10月17日にこの世を去った、俳優・西田敏行。12月6日に公開を控える映画『劇場版ドクターX FINAL』まで、実に多くのドラマや映画に出演し、観客に感動を与えてきた。今回は、そんな偉大な俳優・西田敏行を偲んで、実に約50年に渡る彼のフィルモグラフィーを振り返り、その足跡をたどっていく。第3回。(文・村松健太郎)
『学校』(1993年)
監督:山田洋次 脚本:山田洋次 出演:西田敏行、竹下景子、田中邦衛、裕木奈江、萩原聖人、中江有里 【注目ポイント】 『釣りバカ日誌』(1988)の脚本家と主演俳優として、すでにタッグを組んでいた山田洋次と西田敏行。そんな両者がガッツリ組んだ本作は、日本アカデミー賞で、最優秀作品賞、最優秀監督賞に加えて西田敏行も最優秀主演男優賞を受賞。巨匠・山田洋次の代表作の1本となった。 興行面でも成功をおさめシリーズ化し、1993年から2000年まで全4作品作られた。シリーズ1作目は夜間中学校が舞台となっており、様々な事情を抱えた生徒たちの悲喜こもごもが描かれている。 西田敏行は夜間中学校の国語教師に扮し、“夜間中学に根を生やす”ため奮闘する熱血漢を好演。日本アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞した田中邦衛を筆頭に、萩原聖人や裕木奈江など個性的な面々が演じる生徒たちとの掛け合いも楽しい1本だ。 ちなみに、山田洋次監督と西田敏行は、渥美清の死去に伴って終焉を迎えた『男はつらいよ』シリーズの後継企画『虹をつかむ男』(1996)シリーズ2作でもタッグを組んでいる。 (文・村松健太郎)
村松健太郎