【AJCC】実績組のボッケリーニ、マイネルウィルトスを信頼 中山の馬場傾向には要注意
近年はやや小粒に
早いもので1回中山は最終週を迎える。競馬の正月気分もここまで。次開催はGⅠが待っている。 【日経新春杯2024 推奨馬】極上の末脚が京都コースで炸裂する! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) 冬の中山を締めくくるのは伝統のGⅡ・アメリカジョッキークラブカップ、略してAJCC。かつては有馬記念から折り返す馬が多く、実績ある馬の参戦が目立ち、堅い重賞として知られていた。しかし、近年はレース後に近郊の牧場へ放牧に出て、しっかり休む期間を設けるスタイルが主流になり、GⅠ後の続戦というケースは珍しくなった。AJCCもGⅡにしてはやや小粒なメンバーで行われる年が増え、その分、馬券的には難しくなった。データは過去10年分を使用する。 直近の10年で1番人気は【2-3-0-5】勝率20.0%、複勝率50.0%とそこまで信頼できない。2番人気【3-0-1-6】勝率30.0%、複勝率40.0%と合わせればそれなりだが、7番人気【2-1-1-6】勝率20.0%、複勝率40.0%など伏兵台頭の可能性は年々高まっている。 若い実績馬の姿が見えなくなった分、6歳【4-2-3-29】勝率10.5%、複勝率23.7%とベテランの勢いがいい。5歳【3-1-3-21】勝率10.7%、複勝率25.0%もよく、4歳は【2-4-3-16】勝率8.0%、複勝率36.0%と勝ち切れない。7歳以上も【1-3-1-49】勝率1.9%、複勝率9.3%と存在感を示している。 ベテランが総じて強いのは、冬の中山開催最終日と関係がある。休眠期の芝は天候が悪化せずとも回復できず、開催が進むにつれ傷みが目立ってくる。荒れた馬場で時計を要するため、パワーとスタミナ優先の競馬になりやすく、ベテランに出番がまわってくる。ただし、今年の中山芝は開幕週が高速馬場だった。例年通り時計がかかってくるのか疑問だ。悪天候で開催されない限り、ある程度速いまま最終週を迎える可能性がある。それを考えると、そこまでベテラン勢に出番が回ってこないかもしれない点は注意したい。