遠軽戦の後半、独走する城東のSH井颯太朗（撮影：松本かおり）

　第103回全国高校ラグビー大会で「2勝」を目標に掲げる徳島県立城東高校が、8年ぶり11回目の花園出場となった北海道遠軽高校（北北海道）と1回戦で対戦し、45－0と快勝した。 　城東は前半2分、CTB戸田新のボール奪取後、主将であるSO池渕紅志郎のキックパスを受けたCTB江盛伸太朗のゲインもあって敵陣深くに入り、テンポよくボールをつなぎ、WTB遠藤穂高が左外を振りきって先制トライを決めた。 　6分にも接点でのターンオーバー後にバックスが躍動し、ハンドリングよく次々とつなぎ、U17日本代表のFB小野晏瑚がスピードを発揮して右外を駆け抜けた。 　粘り強いディフェンスでもペースをキープした城東は、18分にも敵陣深くに入ると、モールからボールを出してCTB江盛が青い壁にくさびを打ち、オフロードパスを受けたCTB戸田新がタックルをかわしてゴールへ走り抜けた。 　城東は25分にもターンオーバー後、すばやくボールを回し、WTB遠藤が左外を抜けてフィニッシャーとなった。 　城東は、26－0で迎えた後半もディフェンスで引き締まり、8分に遠軽が攻め込みフェイズを重ねたが、城東のSH井颯太朗がインターセプトして独走。その後も2トライを追加した。 　遠軽は後半24分、自陣深くでのターンオーバーからボールを回してWTB海野風斗が抜け、大きくゲインし、アタックを継続して敵陣に入ったが、ここでも城東が粘り強いディフェンスで得点を許さなかった。 　遠軽は試合終了間際にゴールに迫って必死にトライを目指したが、城東は堅守を貫き、完封ゲームとなった。

快走連発で4トライを決めた名護のFB宮里快一（撮影：松本かおり）

　その城東と2回戦で激突することになったのは、沖縄県立名護高校だ。名護は12月28日の1回戦で、松韻学園福島高校（福島）に46－14で勝った。 　名護は試合序盤にスクラムで相手の反則を引き出しペナルティゴールで先制すると、13分にはラインアウトからモールで押し込み、21分には高校日本代表候補でもある副将のFB宮里快一がキックレシーブからのカウンターで抜け、約45メートル走りきった。 　15番の宮里は22分にも自陣から駆け上がり、3人のタックラーをかわして快走トライ。名護は26分にも敵陣深くに入って宮里がキックパスを使い、相手の捕球ミスもあってSO知念和夢がインゴールに持ち込んだ。 　一方、松韻福島は前半最後、敵陣22メートルライン内の中央でPKを得ると、タップから仕掛けてモールを組み、バックスも加わって押しきりトライを挙げた。 　さらに、後半9分にはCTB河井豪がハーフウェイで相手プレーメーカーのFB宮里にタックルしてプレッシャーをかけ、パスをインターセプトしたWTB渡邉大和がゴールへ走りきった。コンバージョンも連続成功で13点差につめた。 　しかし、名護は後半12分、敵陣深くに入ってのスクラムから、SHの位置にいた15番の宮里を使ってディフェンダーをひきつけ、CTB前川尚泰につないでトライ。24分にはまたも宮里が自陣からゴールへ走りきり、27分にはラインアウトからのサインプレーを決めて宮里が連続トライゲッターとなり、点差がついた。