エアバス23年通期、減益も最終黒字3期連続 24年は800機納入へ
エアバスの2023年12月期通期連結決算は、純利益が前年比11%減の37億8900万ユーロ(約6124億9000万円)で、減益だったものの3期連続で最終黒字となった。民間機の引き渡しはサプライチェーンの混乱により影響があったものの、年間目標を上回った。2024年12月期の引き渡しは800機前後を見込んでおり、調整後EBIT(財務・法人所得税前利益)は65-70億ユーロを想定している。 【写真】今年1月に就航したJALのA350-1000 売上高は11%増の654億4600万ユーロで増収減益。調整後EBITは58億3800万ユーロ(前年は56億2700万ユーロ)で、1株あたりの普通配当は前年(22年)同様1.8ユーロを提案し、このほか特別配当として1ユーロを支払う見込み。 2023年の民間機引き渡し数は87社へ735機(前年比74機増)、純(ネット)受注数は2094機(同1274機増)だった。納入数は、サプライチェーンの混乱などがあったものの、年間目標としていた720機を上回った。 開発が進む小型機A321XLRは、就航時期を当初今年4-6月期(第2四半期)としていたが、7-9月期(第3四半期)にずれ込む見通し。2026年に計画する旅客機の月産レートは、単通路(ナローボディー)のA220が14機、A320は75機を見込む。双通路(ワイドボディー)機のうちA350は10機で、A330は2024年に4機体制を継続する。
Yusuke KOHASE