「庭から楽しそうな声」秋篠宮ご夫妻が語った、佳子さまと愛子さま“未来を担う2人の交流”
紀子さまが語る子どもたちの様子
紀子さまも子どもたちの仲の良い様子を続けて語った。当時、愛子さまは、佳子さまたちも通園した学習院幼稚園に通っていた。悠仁さまは生後1歳2か月だった。 「ご都合のよろしいときに皇太子同妃両殿下、そして敬宮さまがご一緒に宮邸へいらっしゃいます。敬宮さまは年齢の近い佳子、それから眞子と動物のぬいぐるみやおもちゃなどで遊び、そばでは悠仁がうれしそうに過ごしております。 また外では、先ほど宮さまが夏とおっしゃいましたけれども、何回かお庭にも出てお遊びになり、敬宮さまは娘たちと一緒に元気に走り、庭からとても楽しそうな声が響いてきました。暑いときにはやはり水を飲み、また外に出てはという感じで過ごしておりましたけれども、楽しそうにしていました」 「敬宮さまが幼稚園に通園されて幼稚園の遠足や運動会などさまざまな行事に参加されていらっしゃいますが、娘たちも同じ幼稚園に通園しており、同様の経験をしておりましたこともあり、また皇太子同妃両殿下と同じように私たちも親として出席した行事もあるために、幼稚園の生活についてお話が皆で弾むこともございました」 2009年2月20日、天皇陛下(当時の皇太子さま)は記者会見で弟の秋篠宮ご一家との親しい間柄について次のように語った。当時は、雅子さまが病気療養6年目で、東宮職医師団は「妃殿下のストレスの軽減がどのような速度でもって行われるかを具体的に見通すのは難しい」として依然として体調に波があるとの見解を示していた。また、愛子さまは、学習院初等科1年生だった。
おひげのおじちゃま
「秋篠宮家とは幸い、住まいが近くになりましたので、3人で歩いて遊びに行ったりします。また、愛子が赤坂御用地で遊んでいるときに、眞子内親王さまや佳子内親王さまに声をかけていただいて一緒にお遊びしたりしたこともあります。また、初等科への通学の朝、御用地内で、私たちよりも先に私の弟の姿を見つけ、『おひげのおじちゃま』とうれしそうに報告してくれたりすることもありましたし、秋篠宮家のお子さん方とまたお遊びできる機会をとても楽しみにしているようです」 幼いころの愛子さまは、秋篠宮さまを「おひげのおじちゃま」と呼んでいたとのエピソードが、なんとも微笑ましい。 現在、全日本ろうあ連盟非常勤嘱託職員の佳子さまは、得意の手話を生かして聴覚に障がいがある人たちと積極的に交流するなど、公的な活動の場で活躍中だ。昨年、南米ペルーを公式訪問中に佳子さまは、聴覚に障がいのある子どもたちが通う、首都リマ市にある唯一の公立ろう学校を訪問して、ペルーで使われている手話を使って挨拶をしたり、子どもたちと交流を深めた。 20歳の成年皇族となった愛子さまは2022年3月、初めての記者会見で「ボランティアとして被災地で活躍されている方々の様子をテレビなどの報道で目にしまして(略)人の役に立とうと懸命に活動されている姿に非常に感銘を受けました。(略)私自身、災害ボランティアなどのボランティアにも関心を持っております」「盲導犬や聴導犬といった働く動物たちにも学校主催のイベントや動物についてのフォーラムの折などに触れる機会がございまして、動物好きの私といたしましては、心惹かれるものがございます」などと述べている。 「国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にしながら務めを果たす」ことが皇室の基本である。特に、被災者や障がいのある人といった社会の弱者に寄り添うことがより皇族たちに求められている。その意味でも若い内親王、佳子さまと愛子さまが目指すところと重なる。 これからの2人の活躍が、大いに楽しみだ。 <文/江森敬治> えもり・けいじ 1956年生まれ。1980年、毎日新聞社に入社。社会部宮内庁担当記者、編集委員などを経て退社後、現在はジャーナリスト。著書に『秋篠宮』(小学館)、『美智子さまの気品』(主婦と生活社)など