部活動が消えても「成長助けたい」 教員によるクラブ運営の強み…支援者も認める“価値”
専門家招いて定期的に講習会…指導方法をアップデート
野球を通じた人間形成に重点を置く方針はぶれない。一方で、野球の技術指導でも手を抜くつもりはない。武田GMは「学校の教員は野球を教えられるのか疑問を持たれがちですが、指導について勉強しているので自信を持って選手たちと接しています」と力を込める。 川口クラブでは中学野球の知識が豊富な専門家やプロのトレーナーらを招いて、定期的に指導者講習会を開いている。また、本を読んだり、他チームの練習を見学したりして、指導方法をアップデートしているという。 指導者の数が多い特徴も、選手にはプラスに働くと考えている。川口クラブは川口市内に4つの支部があり、支部単位で活動している。指導者は計40人近くいるため、選手は様々なタイプの指導者と接する機会がある。 「自分の指導が絶対と思って教えている人はいないので、選手は自分に合ったものを取捨選択できる良さがあります。どんな指導者にも学ぶところがあり、全く役に立たないことはありませんから」と武田GM。信頼できる指導者の存在はチームの根幹。保護者や企業から安心感を得るには教員という立場のアドバンテージは大きい。
間淳 / Jun Aida