地域の見守り感謝 園児が衣装着せ替え 花泉・六地蔵 一関【岩手】
24日は地蔵菩薩(ぼさつ)の縁日となる地蔵盆。昔話「かさじぞう」発祥の地の一つとされている一関市花泉町花泉に建つ六地蔵には23日、はなほこども園(宇津野泉園長、園児82人)の園児らが訪れ、編みがさや赤い衣装を着せ替えて地域を見守り続ける地蔵に感謝した。 同園年長児17人をはじめ、地元花泉地区民や隣接する特別養護老人ホーム寿光荘清水の入居者ら60人余りが参列。園児が地蔵の汚れをきれいに落としてから真新しい赤いちゃんちゃんこや前掛けに着せ替え、頭には昔話と同様5体に編みがさ、残る1体には手拭いをそれぞれかぶせた。 園児が地蔵に感謝を込めた歌を元気に披露した後、同園理事長を務める宝泉寺の宇津野弘人住職による読経が行われ、参列者が地蔵の前に並び手を合わせた。 宇津野住職はあいさつで「お地蔵さまが建てられてから、前を通る道路で交通事故が起きなくなった。皆さんが人生を全うできるよう見守ってくださるお地蔵様を、これからも大切にしてほしい」と語った。 同地区では農閑期の貴重な収入源として編みがさを作ってきた歴史があり、六地蔵は地元の昔話を後世に伝えていこうと1983年に花泉ロータリークラブが建立。以来、地蔵盆と年末の年2回、地区民が編みがさや衣服を新品に着せ替える取り組みを続けている。