エア・ドゥとソラシド、持株会社に整備集約
エア・ドゥ(ADO/HD)とソラシドエア(SNJ/6J)の共同持株会社「リージョナルプラスウイングス」は10月1日、両社の整備業務を一括受託したと発表した。整備機能を持株会社に集約することで、整備品質の向上や経営基盤の強化につなげる。 【写真】リージョナル社の整備士が着用する新制服 エア・ドゥとソラシドの両社は、整備作業のほか品質・技術・生産などの管理業務を一括して持株会社へ委託する。リージョナル社が9月26日付で国土交通大臣から「認定事業場」の認可を受けたことによるもので、今回の集約により、安全・品質保証体制の維持・向上や、効率化による合理的な整備体制の構築、コスト低減、整備系人材の育成などを進めていく。 整備対象となるのは、エア・ドゥが保有するボーイング767-300型機4機と737-700 8機、ソラシドの737-800 14機。持株会社に「整備事業室」を新設し、両社の整備部門員が出向し、原籍に関係なく両社の整備業務を担う。出向者は342人で、エア・ドゥからは188人、ソラシドからは154人が従事する。 認定事業場となるのは10空港で、両社が就航する羽田のほかエア・ドゥは新千歳、函館、帯広、女満別、ソラシドが宮崎、熊本、長崎、鹿児島、那覇も対象となる。10空港以外の整備業務は外部へ委託する。 整備集約に伴い、整備士の制服も刷新。デザインコンセプトは「結束」で、カバーオール一式とレインウェアを用意する。従来の制服はアップサイクル(作り替え)や再資源化を検討し、「廃棄ゼロ」の実現を目指す。 リージョナル社は、2022年10月3日設立。今年で設立2周年を迎える。エア・ドゥとソラシドの筆頭株主はともに日本政策投資銀行(DBJ)で、リージョナル社傘下の事業会社だが、経営の独立性は維持している。
Yusuke KOHASE