〈更年期世代が陥りやすいトラブル〉何もないのにつまずく原因と対策「脚のすねのトレーニング方法」
「スーパーで買い物をしていて、段差もないのにつまずいてこけそうになった」 「道端で少しの段差につまずいてしまった」 「立ち仕事のあとや、よく歩いたあとなど、足が疲れているとつまずいてしまう」 ◎写真で詳しいやり方を見る→何もないのにつまずく原因と対策「脚のすねのトレーニング方法」 これらは、すねの筋力低下のサインかもしれません。特に更年期以降、何もしないと筋力低下は進みやすくなります。今回は、すねの筋力低下を防ぐ方法についてお伝えします。 ■すねの筋力が低下するとつまずきやすくなる 更年期以降は筋力低下に特に注意が必要になりますが、そのひとつがすねの筋肉です。すねの筋力が低下すると、足首を曲げてつま先を持ち上げる動きがしにくくなり、つまずきやすくなります。更年期以降は筋力低下を防ぐために、「運動しましょう」「筋トレしましょう」とよく言われます。筋トレというと、お腹や背中、お尻、太ももといったような、大きな筋肉を想像するかもしれません。ただ、見落としがちなのが、すねの筋肉です。足首を曲げてつま先を持ち上げる動きを主に担う筋肉は、前脛骨筋です。この前脛骨筋をはじめとするすねの筋肉が弱くなると、つま先が上がりにくくなります。特に脚が疲れている時は、いつも以上につま先を持ち上げにくくなり、何もない場所でつまずいたり、転んでしまうということが起こります。 すねの筋肉が弱くなると、他の部分に負担がかかり、思わぬところの痛みなどにもつながることがあります。見落としがちですが、おなかや太ももなどの大きな筋肉に加えて、すねの筋肉もしっかり強化しておきましょう。そこで、ここからはすねの筋肉を簡単に鍛えられるトレーニング方法を2つ紹介します。 ■デスクワーク中にもできる! いすに座って行うすねの筋トレ すねの筋肉を鍛える方法1つ目は、デスクワーク中にもできる簡単な筋トレです。いすに座ったまま行います。 ①いすに座り、足裏全体を床につける。 ②かかとを床につけたまま、つま先を床から上げてから、下ろす。 つま先の上げ下げは、1秒に1回程度のペースでリズミカルに行います。30回、つまり、約30秒程度続けて行いましょう。続けて行うと、すねの筋肉を使った感覚があると思います。 ■すねの筋肉をしっかり鍛える! 立って行うすねの筋トレ 2つ目は、よりしっかりすねの筋肉を鍛える方法です。立った状態で行います。 ①足の幅をにぎりこぶしひとつ分くらい開いて立つ。 ②つま先を床から浮かせて、かかとで立つ。 ③かかとで立った状態で、30回足踏みをする。 かかとで立ったときにふらつく場合は、壁に手をついて体を支えて行いましょう。また、足踏みするときに、前に進んだり、後ろに下がったりするのもおすすめです。見落としがちなすねの筋肉ですが、今回紹介した方法で鍛えたり、逆にストレッチしたりすることで、歩きやすく、つまずきにくくなりますので、ぜひ試してみてください。 ライター/永田京子 NPO法人 ちぇぶら代表理事、更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ3万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。
永田京子