キャサリン皇太子妃も愛用する注目素材、「マザーオブパール(真珠母貝)」って何? パールとの違いなど基礎知識を解説
ジュエリーの素材として最近人気が高まっているマザーオブパール。その成り立ちや特徴、希少性から、質の良いものを見分けるためのポイント、お手入れ方法まで。購入前に知っておきたい情報をまとめてご紹介。 【写真】パールは最強ジュエリー!ロイヤル&セレブのアイテム別パール使い徹底調査
自分のジュエリーコレクションに虹色のものを追加したいと考えているなら、マザーオブパール(真珠母貝)を検討してみると良いかもしれない。 最近注目が集まっているマザーオブパールだが、「ヴァン クリーフ&アーペル」の象徴的な“アルハンブラ”コレクションに使われていることから、ファインジュエリー好きの人なら以前からこの宝石の存在を知っていることだろう。シックで重量感があり、光沢を持つマザーオブパールはカフスボタンや食器のアクセント、花瓶や宝石箱の装飾などにもよく見られる。
「マザーオブパールは、特にその虹色の色彩で知られています」と、サンフランシスコを拠点とする「ラング アンティーク & エステート ジュエリー(Lang Antique & Estate Jewelry)」のマーケティングディレクター、ニコール・コルシーニは説明する。「また、他のほとんどの宝石よりも手頃な価格なので、予算が限られている人にとっては素晴らしい選択肢になるでしょう」
マザーオブパールとは何か
真珠母貝とも呼ばれるマザーオブパールは、生きている有機体に由来する有機質宝石のひとつだ。ジュエリーブランド「ベン(BEN)」のデザイナー兼創設者のシャーロット・マコーレーは、「マザーオブパールは、特定の種類の軟体動物(最も一般的には白蝶貝/シロチョウガイ)の分泌物によって作られます。この分泌物は、細菌、寄生虫、その他の多くの異物から殻の内側を保護するためのものです」と説明する。 「これは炭酸カルシウムの結晶、シルクプロテイン、その他の有機材料の混合物で殻の内側に層を成し、その結果、波形の模様が生じます」 マザーオブパールは軟体動物の殻の内側にできるため、通常は貝殻そのものの形状をとる。結果として美しく装飾的な構造は大きな平板にカット可能で、その光沢からペンダントやその他の装飾用宝石として愛されている。