調剤薬局でミニトマト買えます 広島のファーマーズプロフィットが販売本格化 2025年3月までに150店に拡大
野菜卸のファーマーズプロフィット(広島市西区)は調剤薬局での野菜販売を本格化する。栄養素が豊富なミニトマトを薬局に届け、健康志向の高い客に売る。2025年3月までに広島県を中心に150店に広げる計画。調剤薬局のきめ細かな店舗網を活用して野菜を売る事業は珍しいという。 事業名は「薬局DE野菜」。薬局にサブスクリプション(定額利用)サービスでミニトマトを配送する。ショーケース型の冷蔵庫を無料で貸し出し、原則的に客がQRコードで決済する無人販売とする。薬局は月4万9500円を支払い、売り上げとの差額が利益になる。 同社はミニトマトをスーパーなどで売ると価格競争で安くなると考え、健康を気遣う客の多い調剤薬局の方が親和性が高いと判断した。 薬局DE野菜の導入1号店は、広島市中区のあいおい橋薬局。待合スペースに冷蔵庫を置き、昨年12月から試験的にミニトマトを販売している。1パック450円。毎週30パックずつ届く。三谷往路(ゆきのり)管理薬剤師は「処方箋を持たない人も来店しやすくなる」と期待する。 県がビジネス創出を支援する「ヒロシマフードバトン」に採択され、2022年度から2年間で600万円の補助を受けた。ミニトマトはリコピンなどが豊富な江田島市産で、近く機能性表示食品になる予定。竹内正智社長は「薬局を訪れる人なら価値を見いだしてもらいやすい」と話す。