来季は2部or3部? 降格危機に瀕する欧州日本人(5)後半戦で不調…。苦しむ背番号10
欧州主要リーグの2023/24シーズンも佳境に差し掛かっている。各リーグの優勝争いが熾烈を極めている中で、クラブの明暗をかけた残留争いからも目が離せない。今回は欧州でプレーする日本人選手の中から、降格危機に瀕しているチームに所属する選手を紹介する(成績は4月21日現在)。
MF:藤本寛也(ジル・ヴィセンテ/ポルトガル) 生年月日:1999年7月1日 所属クラブ順位:12位(プリメイラ・リーグ/18チーム) 今季リーグ戦成績:29試合2得点6アシスト 藤本寛也は2020/21シーズンからジル・ヴィセンテでプレーしており、2年目からは背番号10を着用している。 今季は開幕戦で2ゴールを決めるなど最高のスタートダッシュに成功し、前半戦終了時点で2得点5アシストと例年と比較すると多くのゴールに絡んでいた。ところが後半戦はわずか1アシストに留まるなど調子を落とし、一時はサブに降格。直近は再びスタメンに返り咲いているが、シーズン最終盤に向けてこれから調子を上げていきたいところだ。 彼が所属するジル・ヴィセンテの第30節終了時点での順位は12位と、残留に向けては安泰と思われるかもしれない。しかし、昇降格プレーオフ圏内の16位ポルティモネンセとの勝ち点差は「4」であり、9位カーサピアまで勝ち点「6」差と中位チームまでも残留に向けて予断を許さない状況にある。 特にジル・ヴィセンテは直近でかなり調子を落としていた。第30節モレイレンセ戦で1-0の勝利を飾ったが、それまでは4連敗を喫しており、それまで7試合で勝ちがなかった。また、この7試合で3ゴールしか奪えておらず、深刻な得点力不足に陥っている。直近のモレイレンセ戦でも1ゴールしか決まっていないことを踏まえると、この課題が解決したとは言い難い。 ジル・ヴィセンテは残り4試合で6位アロウカ、13位ボアヴィスタ、10位ファレンセ、15位エストレラ・アマドーラと近い順位のチームとの対戦が予定されている。この団子となっている状況のカギを握る一人になるのが藤本であり、彼が勝利に導く活躍を披露することができれば一気に残留へと近づく。
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