「金八先生」出演は芸能活動休止が条件だった 川上麻衣子「それでも演技を諦めきれず」親に事後承諾で高校を中退した16歳の情熱
ドラマ『3年B組金八先生』や映画『その男凶暴につき』など、数多くの作品に出演してきた女優の川上麻衣子さん。両親からの大反対や学校の校則による芸能活動の制限など、さまざまな難関を乗り越えながら女優としての道を切り開いてきたそうです。(全4回中の1回) 【画像】「ファンレターがまさに山のよう」デビュー直後の川上麻衣子さんの貴重なお写真など(全15枚)
■「芸能界なんてもってのほか」大反対する両親に ──「演技の世界」を志すきっかけとなった出来事を教えてください。 川上さん:小学校のミュージカルで主役を演じたことがきっかけです。幼少期のスウェーデンでの生活で、小学生の頃は日本語がうまく話せず、コンプレックスを抱いていました。そんな時、当時の先生が英語でのミュージカル『メアリー・ポピンズ』の主役に抜擢してくれたのです。得意な英語を生かして演技をするなかで、「お芝居って楽しい」という気持ちが芽生えました。
また、当時、祖母宅の近所に脚本家の畑嶺明さんが住んでおり、手がけた台本を見せてくれたことがありました。畑さんの存在があったからこそ、演技の世界をより身近に感じられたのだと思います。 ── 劇団に入ることについて、ご両親は反対されたそうですね。 川上さん:「芸能界なんてもってのほか」と両親は大反対でした。それでも「もっと演技をしたい」という強い気持ちがあって、部屋に閉じこもってストライキをすることもありました。結果的には、自宅に来てくださった畑さんが説得してくださって、両親の許しを得ることに。希望していた劇団と畑さんがつながりを持っていたことから、「この劇団ならば大丈夫だろう」と安心してくれたのだと思います。以降は、「劇団の採用試験を受けるならば、絶対に合格しなさいね」とプレッシャーをかけられるようになりました(笑)。
── どのような経緯で女優デビューされたのですか? 川上さん:13歳で劇団に入ってからは、週一回、日曜日にレッスンを受けながら、ドラマなどのオーディションを受けるようになりました。最初に出演が決まったのが『東芝日曜劇場』。主演の杉田かおるさんの友人役としてデビューして以降、続々と出演が決まり、『NHKドラマ人間模様「絆」』や『3年B組金八先生』などにも出演しました。 劇団に入団した年の夏に、舞台への出演が決まっていたのですが、公演が始まる頃には、さまざまなオーディションへの参加とドラマへの出演で、かなり忙しくなっていて。14歳の一年間は、記憶に残っていないほど慌しく過ぎていきました。