水郡線90周年 沿線の町が利用を呼び掛け(福島)
福島放送
郡山市から須賀川市、県中や県南の町や村を経て茨城県に至る水郡線は、4日で全線開通から90周年を迎えました。 沿線の石川町の関係者は、利用者に感謝を伝えながら、今後も利用してほしいと呼び掛けました。 切実な呼び掛けの背景には、長い歴史の中で利用者が減り続けている現状があります。 平日は約400人が利用する磐城石川駅。 下校した高校生が受け取ったのは、水郡線の全線開通90周年を記念して感謝を伝える菓子や車両のペーパークラフトです。磐城石川駅の主な利用者は通学する高校生で、少子化もあり利用者は年々減少しています。 親の代から石川町で衣料品店を営む星恵子さん(85)。幼い頃は、お出かけといえば水郡線が当たり前でした。 星さんは、「小さい時から母に連れられて郡山に行ったり、棚倉の方に行ったり、景色を見ながら思い出はたくさん。懐かしい思い出は、たくさんあります。」と振り返ります。 沿線で暮らす人たちに、90年にわたってたくさんの思い出を作ってくれた水郡線。 今後も路線を維持するため、石川町は節目を過ぎても、利用促進の取り組みを継続していくことにしています。 石川町の水野憲一企画商工課長は、「子どもから大人まで、日頃乗っていない人も、1年に一度でいいので、乗ってもらえるような取り組みを、今後も継続して行っていきたい。」と話していました。