津波で流され今は見られない小舟『さくば』“最後の船大工”橋浦武さん(81)が伝えたいのは「震災前のこと」宮城・名取市
東北放送
「最後の船大工」が講師を務めました。宮城県名取市閖上で小学生を対象にした特別授業があり、船大工の男性が震災前の地域の様子を伝えました。 【写真を見る】津波で流され今は見られない小舟『さくば』“最後の船大工”橋浦武さん(81)が伝えたいのは「震災前のこと」宮城・名取市 名取市の閖上小中学校で行われた特別授業で講師を務めたのは船大工の橋浦武さん(81)です。漁業が盛んな閖上にはかつて多くの船大工がいましたが、いまでは橋浦さんが「最後の船大工」といわれています。 授業では橋浦さんが3年生の児童に震災前のまちの様子や人々の暮らしを教えました。船に関するこんなクイズも。 司会: 「3文字!これはなんでしょう」 児童: 「ボート」「カヌー」「漁船」 司会: 「これ、みんな絶対出てこないと思う。けど覚えてほしい。なぜならこれは、閖上でしか通じない言葉。閖上でだけ使われている言葉なんです。正解は」 船大工 橋浦武さん: 「これは『さくば』っていう小舟です」 さくばとは、閖上で昭和の中ごろまで使われていた小型の木造船のことで、震災の津波ですべて流されいまは見ることができません。 また、大工といえばねじりはちまき。児童たちは、橋浦さんから巻き方を教わっていました。 児童: 「船の仕組みとか魚の名前とか知れて楽しかった」 「(震災前の写真は)いまと全然違った。船の大工さんがラストの人がいることがわかった」 船大工 橋浦武さん: 「(児童は)震災前のことは全然わからないと思う。それをどういうふうに伝えていくか」 この授業は、子どもたちに閖上について学んでもらおうと毎年行われているものです。
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