【3倍増…なぜ】“空き家”狙った窃盗被害が県内で急増!その実態と狙われやすい条件…防犯対策は(静岡)
2024年に入り、静岡県内で空き家を狙った窃盗被害が前年のほぼ3倍と急増しています。一体何が起きているのか。そして対策についても取材しました。 県警によりますと、県内での空き家を狙った窃盗被害は、未遂も含めて9月末までに261件確認されていて、2023年1年間の88件と比べても、ほぼ3倍に達しています。 29日、空き家の窃盗事件を巡り新たな動きが…。県警は29日、空き家を狙い窃盗を繰り返していたとして、ベトナム国籍の男2人を再逮捕しました。再逮捕されたのは、ともにベトナム国籍で、焼津市の無職男と住所不定・無職の男の2人です。 警察によりますと、2人は、7月下旬、静岡市駿河区の空き家に侵入し、金庫内にあった現金500万円を盗んだほか、清水区の空き家で、はしご1本を盗んだ疑いがもたれています。盗んだはしごは、ほかの家に侵入する際に使ったとみられています。 2人は、市内の別の空き家に侵入し、カメラや車のナンバープレートを盗んだとして逮捕されていました。2人はベトナムのコミュニティで、実行役を入れ替えて空き家で窃盗を行う窃盗グループの一員で、住所不定の容疑者の男が、SNSで、焼津市の容疑者の男を誘ったということです。 また、2人は、昼間に下見で確認した一軒家の空き家を狙い、夜に窓ガラスをガスバーナーであぶり、ドライバーでガラスを割って侵入していたとみられています。多い日で1日に5軒の空き家に侵入していたということで、2人は、空き家を狙った理由について「捕まる可能性が低い」などと話しているということです。 6月末から7月にかけ、県内外で空き家の窃盗被害が約50件確認されていて、2人は貴金属などを盗んで換金した金を折半していた、などと話していることから、警察は、一連の窃盗事件にも関与したとみて捜査しています。 空き家を狙った連続窃盗事件-。県内の「空き家」は増加傾向にあり、総務省の調査によれば、2023年、県内の空き家は29万5000戸で、5年前に比べ1万3000戸増加しています。県警は、「草が生い茂っている」「夜に電気がついていない」など、人の出入りがない空き家が狙われやすいとして、空き家の防犯対策を呼び掛けています。 空き家が狙われやすい理由について、静岡市駿河区のホームセキュリティ会社は…。 (東光ガード株式会社 岩崎 政樹さん) 「空き家に関しては人が普段いないものですから」「人がいなければ、入っても分からないだろうっていう、そういう心理は誰でも働くかとは思うんですけど、ここは誰かいるかもしれないっていうような心理に変えさせるような対策を取るのが大事ではないかなと思います」 では、具体的に私たちができる防犯対策とは…。 (東光ガード株式会社 岩崎 政樹さん) 「空き家を管理されている方が、手入れを、なるべく雑草を刈っておくとか、戸締りはもちろんなんですけど」「空き家になる前に」「過去に地域のコミュニティで仲の良い人がいらっしゃるようでしたら、ずっと留守じゃないような雰囲気を作ってもらう、たまに前を通ってもらうとか」「ときどき地域の皆さんと話し合いをして、行動することが大事なんじゃないかなと思います」