ローズ、デイ、ファウラー、グローバー……“復活のドラマ”が話題を呼んだ今年のPGAツアー
PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちのストーリーをご紹介。2023シーズンのキーワード、「復活」。
スーパー4(ローリー・マキロイ、スコッティ・シェフラー、ビクトール・ホブラン、ジョン・ラーム)が、PGAツアーを席巻した2023年、もう一つ話題を呼んだのが〝復活〞というキーワードでした。 先陣を切ったのは元世界ランク1位のジャスティン・ローズ。春先のAT&Tペブルビーチプロアマで4年ぶり通算11勝目を挙げると、5月にはやはり元世界ナンバー1のジェイソン・デイが、AT&Tバイロン・ネルソンで5年ぶりに勝利の美酒に酔いしれました。 持病の目まいや度重なる腰痛を乗り越え、13年前にツアー初優勝を飾った思い出の大会に勝った彼は「ゴルフをしたくないと思ったこともあった。乗り越えてきたものがあるから胸に迫る」と感無量の表情。デイの勇姿はファンの共感を呼びました。
そして、何といってもツアー屈指の人気を誇るリッキー・ファウラーの復活は、2023年のハイライトといってもいいでしょう。2年前に世界ランクトップ100から陥落。昨秋には自身ワーストの185位に低迷したファウラーですが、昨年日本で行われたZOZOチャンピオンシップで2位タイに入ってから上昇カーブを描き、今年7月のロケットモーゲージクラシックでついに復活優勝。 アダム・ハドウィン、コリン・モリカワとのプレーオフにコマを進めると1ホール目で3メートルのバーディパットを沈め、およそ4年半ぶりの勝利。勝てなかったここ数年、ゴルフの迷路をさまよった男はギャラリーの大歓声を「シーンと澄み渡った静かな心で受け止めた」と語りました。つらかった日々に終止符を打ったファウラーは、現在世界ランク20位台に返り咲いています。
ルーカス・グローバーの復活もまた印象的でした。予選落ちと下位が続くなか、レギュラーシーズン大詰めのウィンダム選手権で2年ぶりに優勝。すると翌週のプレーオフシリーズ初戦フェデックスセントジュード選手権で連勝を飾り、44歳にして一躍ライダーカップのメンバー候補として取り上げられる存在に。残念ながら選ばれませんでしたが、何があっても諦めない不屈の闘志を称える声が上がりました。 プレーヤー本人が勝敗をコントロールすることはできません。なぜ勝てたのか? なぜ勝てなかったのか? その命題に向き合う選手たちの真摯な挑戦は来季も続きます。 ※週刊ゴルフダイジェスト2023年12月26日号より(ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/Blue Sky Photos)PGAツアーはBSJapanext(BS放送)、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で見られます。
週刊ゴルフダイジェスト
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