東京消費者物価は3カ月ぶり2%台回復、追加利上げへ日銀に追い風
(ブルームバーグ): 全国の物価の先行指標となる6月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前月から伸びが拡大し、日本銀行が目標とする2%台を3カ月ぶりに回復した。市場予想を上回り、追加利上げを模索する日銀にとっては追い風となる。
総務省の28日の発表によると、コアCPIは前年同月比2.1%上昇した。市場予想は2.0%上昇だった。エネルギーは7.5%上昇。生鮮食品を除く食料は3.0%上昇と伸びが鈍化した。
生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは1.8%上昇と、前月の1.7%上昇から伸びが拡大した。市場予想は1.7%上昇だった。
インフレ継続と円安加速を背景に、市場では日銀が7月30、31日に開く次回の金融政策決定会合で、国債買い入れの減額計画と同時に追加利上げに踏み切るとの思惑が浮上。植田和男総裁は、データ次第で7月会合での利上げも「十分あり得る」と発言している。日銀の対応に注目が集まる中、今回の結果は追加利上げに対する市場の見方を後押しする可能性がある。
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Sumio Ito