「このままではクルマが朽ち果ててしまう」美しい姿のシルビアに戻したい
【エンドレスが挑む 2019年 シルビア CSP311】 オーナーの下、30年の間、厚い毛布がかぶせてあった初代シルビア。その毛布を剥がすと、 ホコリの跡ははっきりと付いていたが、見た目のボディ状態は非常に良かった。 【画像23枚】オーナーの思いも強かったが、価値あるクルマを再生することとなった。室内はブラックビニールレザー仕様。オリジナルの状態を確認するために、資料を集めて調査した。シートは分解してスポンジから作り直す予定 初代シルビアを見た途端、花里さんはエンドレスのレストアを施し、美しい姿のシルビアに戻したいという思いがわき上がってきた。そこで、クルマを譲り受ける交渉をスタートしたのだが、オーナーの思いも強かった。 実はこのシルビアは現オーナーが前オーナーからプレゼントされ、大切にしてきたクルマ。だからこそ、譲ることはできないというのだ。しかし、クルマの価値を知っている花里さんは「このままではクルマが朽ち果ててしまう。これほどの価値のあるクルマとしてはもったいない」と説得したという。 そして、最終的に書類上の使用者のみをエンドレスとして、レストアを行うことになった。絶対手に入らないクルマと思っていただけに、その意気込みが強かったのもうかがい知れる。 クルマをよく見てみると、白いボディに黒の内装色。ライトは純正のパーツが外され、アフターパーツが組み込まれている。リアのバンパーはブラックに塗装されていて、長年、オーナーと共に歩んできた形跡をしのばせる。ボディに朽ちた跡は見られないが、塗装を剥がしてみないと分からない状態だ。 エンジンの見た目はきれいだが、まだ、火を入れていない状態。バッテリーは液漏れしており、完全に使えない。タイヤはSタイヤを装着しており、スポーティーな走りを楽しんでいたことが分かる。メーター読みでは約9万㎞走行しているようだ。 初出:ノスタルジックヒーロー 2019年10月号 Vol.195 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部