クマは「相手を窒息死させるため」に顔面を攻撃し、鼻に噛みついてくる…一撃で「鼻が半分取れ」「眼球破裂」「顔の右側が消えた」《被害者たちの貴重証言》
クマの初手は左手が多い
今年5月、秋田県鹿角市(かづのし)の山中で痛ましい事故が起きた。タケノコを採るために山林に入った60代男性が行方不明になり、4日後に遺体で発見されたが、現場から搬送する際、警官2名がクマに襲われ重傷を負ってしまったのだ。亡くなった60代男性の友人であり、凄惨な現場の目撃者となった男性は、取材に対してこう証言した。 【写真】最凶ヒグマOSO18「仕留めたハンターとの戦慄ツーショット」 「血まみれの警官は、右の耳のあたりから顎までざっくりとクマの爪で割かれ、大きな傷口がありました。クマの初手は左手が多いのです。ですから、顔の右側をまともに爪でやられたのでしょう。目玉は飛び出してはいませんでしたが、鼻の半分は取れて位置が変わって捲れ上がってしまっていました」 この男性は、山菜やタケノコ、薬草の原材料などの採取を職業にしており、自然と向き合ってきた。男性にとってクマは身近な存在であり、これまで3度クマに襲われた経験を持つが、「クマは顔面を狙って攻撃してくるが、初手は左が多い」という。
顔の右側が消えた
言われてみると、これまで取材をした被害者を見る限り、主に顔面の右側を負傷しているケースが多かった。岩手でクマに襲われて重傷を負った80代男性もその一人だ。 「畑で作業をしていたところ、クマの姿が目に入りました。『どうするのかな』と思いましたが、クマは自分がいる方とは逆に2、3歩進みました。ところが、突如Uターンして襲いかかってきたのです。『こんちくしょう』という思いでカマを構えましたが、即座に払われてしまい、それこそ一瞬で倒されてしまいました。それから数秒の記憶はありません。 気づくと、目はかすんでいて、顔に手をやると血がベッタリ。その時点で自分の顔がどうなっているかわかりませんでしたが、タオルをあてたとき、顔がべコッとへっこんでいるのがわかりました。顔の右側に爪による傷が残っているのでおそらくひっかかれたんだと思います。顔の一部を失ったという感覚はありました。細かく言うと、鼻が右半分なくなっていました。 失ったのは鼻の一部だけではありませんでした。左耳の上半分も失っていました。おそらくクマに噛まれたんだと思います。クマは(左)手を出すと同時に、噛んできたのではないか」(被害に遭った80代男性)