『大奥』を見事に牽引した小芝風花の底力 亀梨和也、宮舘涼太、西野七瀬の存在感も
お品(西野七瀬)、松平定信(宮舘涼太)らの名演も
後半戦から見どころが一気に増えた定信を演じた宮舘は、連続ドラマ初レギュラー出演ながら視聴者から絶大な支持を得た。凄まじい表情の引き出しで多面的な定信という人物を見事に描写し、視聴者にそのキャラクター像を刻みつける。ドラマの節々において、我々の予想の遙か上をいく芝居で定信という人物を表現してくれた。おそらく定信が宮舘でなければここまで強いインパクトと魅力を残すキャラクターにはならなかっただろう。こうして脇を固めた俳優たちの活躍も『大奥』が最後まで魅力的な作品であったことの理由の一つなのだ。 そのほかにもお知保を演じた森川葵、田沼意次を演じた安田顕など、忘れ難いキャラクターが思い起こされる。こうして作品のことを考えるほどに、彼らがこの1クールの間にどれほどの愛と苦しみを表現し、視聴者の心を揺さぶってくれていたのかを実感する。『大奥』ロスを感じながらも、また春ドラマがはじまっていく。今後のドラマシーンにおいても『大奥』キャスト陣が活躍してくれる姿を楽しみにしたい。
Nana Numoto