愛知・徳川美術館で「尾張徳川家の雛まつり」
尾張徳川家に伝わる雛人形や雛道具が一堂に展示される特別展「尾張徳川家の雛まつり」が、7日から徳川美術館(名古屋市東区)で行われている。同展は今年で27回目を迎える、同館きっての人気企画。昨年も年間18万人の来館者のうち、5万人が同展の会期中に訪れている。
毎年、雛祭りの時期に合わせた特別展
徳川美術館は、徳川家康の遺品を中心に、尾張徳川家に伝わる「大名道具」1万件余りを収蔵している美術館。収蔵品には、国宝「源氏物語絵巻」をはじめ、国宝9件、重要文化財59件など、貴重な文化財が含まれている。 そのなかには、姫君たちのために揃えられた雛人形や雛道具もあり、毎年、雛祭りの時期に合わせた特別展で公開されている。徳川御三家筆頭である尾張徳川家にふさわしい品がそろうなかでも、特に見どころとなるのが、14代慶勝夫人矩姫(かねひめ)さまの雛人形と11代斉温夫人の福君(さちぎみ)さまの雛道具だ。 ひとつひとつに葵紋と抱牡丹の家紋が入った雛道具は、実際の婚礼調度のミニチュアとして作られたもの。また、明治・大正・昭和と、三世代の雛飾りを一堂に集めた、幅7メートルにもおよぶ雛段飾りも圧巻だ。
見どころは今年初公開となる御所人形
企画推進部の加藤さんは、今年ならではの見どころとして「尾張家14代徳川慶勝ゆかりの東京・西光庵から昨年寄贈され、今年初公開となる御所人形」をあげる。 加えて、周辺施設とあわせた楽しみ方として「名古屋城や徳川園など、文化のみち8施設で行なっている“文化のみち雛巡り”」をオススメ。昨年から始まった催しで、すべての施設を回ってスタンプを集めると内裏雛飾りが完成するほか、4施設以上のスタンプを集めると、素敵な記念品が先着500人にプレゼントされる。 初日から女性グループを中心ににぎわっており、週末は小さな子どもを含めた家族連れも目立つとか。華やかな雛飾りで彩られた館内で、ひと足早い春を感じてみては。