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開業３０周年を迎える大型商業施設「マーゴ」＝関市倉知（本社小型無人機から）

「新たな店舗、業態の誘致に努めたい」と語る広瀬貴久社長＝関市倉知、マーゴ

　岐阜県関市倉知の大型商業施設「マーゴ」は23日、開業30周年を迎える。1994年のオープン以来、シネマ館や温浴施設、スポーツ館、マーゴウエストとエリアを拡大し、年間600万人以上が訪れる施設に成長。人口減少、他の商業施設との競合激化と事業環境が変化する中、「これからも住民の憩いの場として、事業を永続するには商圏の拡大が不可欠」として、「商業エリアの充実に向けて新たな店舗、業態の誘致に努めたい」と語るマーゴグループの広瀬貴久社長（53）に展望を聞いた。 　―中濃地域初の大型商業施設として開業し、間もなく30周年を迎える。 　「お客さま、テナント、取引事業者、地主、社員、従業員をはじめ、大勢の皆さんの協力で節目を迎えることができた。感謝したい。1988年の設立時の社名で現在も施設を運営するサン・ストラッセのサンは太陽、ストラッセはドイツ語で人々が集う通りという意味。これからも多くの人が集う憩いの場を提供していきたい」 　―今年はさまざまな投資を実施し、13日に本館がリニューアルオープンする。 　「ユニクロの店舗面積を1・5倍に増床し、地域初出店となるジーユー、チュチュアンナ、生活雑貨の3コインズプラスが13日にオープンする。施設の大幅改修のほか、マーゴアプリを導入して10万人の会員数があるマーゴポイントカードからの移行を進めている。投資額は約10億円。本年度は2023年度比15％増の700万人の年間客数を見込んでいる」 　―人口減少、他の商業施設との競合激化と事業環境は大きく変化している。 　「商圏人口は関市と近郊を中心に可茂地域、各務原市北部、岐阜市東部、山県市、さらには郡上市、下呂市金山町まで60万人に上るが、人口減少の中で事業を永続するには商圏の拡大が不可欠。中濃地域は食品スーパーやドラッグストアがひしめく激戦区でもある。地域に選ばれ、遠方からも足を運んでもらう施設を持続するにはインパクトが必要。地元主導型でマーゴを立ち上げたチャレンジ精神で、現在約100店舗ある商業エリアの充実に向けて新たな店舗、業態の誘致に努め、集客力を高めたい」 　―マーゴは開業以来、地域密着を大切にしてきた。 　「オープン当初から続くはいはいコンテスト、新館開設時には3世代住民を招いた連絡通路の渡り初め、駐車場での盆踊り、新春恒例の富くじと、社員が企画したイベントを年間300回以上開催している。30周年イヤーも園児や団体に発表の場を提供している。親にマーゴに連れていってもらった楽しい思い出がある子が親になり、子どもを連れて来店する。そんな、子どもにも支持される店づくりに注力したい」