“かつて暮らしていた証” 各地に残る墓地「北方領土のいま」
終戦から71年経過し、いまだ不法占拠の状態が続く北方領土。政府はわたしたち国民に対し、北方領土への渡航自粛を要請しています。 ただし、この問題解決のための環境整備として、かつて北方領土に居住していた元島民らを対象にした、「四島交流(ビザなし交流)」、「自由訪問」、「北方墓参」の北方四島交流事業については実施を支援してきました。これらの支援事業参加者が撮影した最新の写真を中心に、“北方領土のいま”の姿を紹介します。(※写真は内閣府北方対策本部「北方四島デジタルライブラリー」より提供)
北方領土の墓参は、先祖の墓をお参りしたいという親族の願いに対し、人道的見地から実現できるよう、10年あまりにわたってソ連政府と折衝を重ね、1964年から開始。一時中断されていた時期もありましたが、1986年度以降、毎年実施され、2015年度までに延べ4405人が参加しています。 北方墓参以外の四島交流(ビザなし交流)、自由訪問の参加者も、墓地への慰霊を大切にしています。草に覆われてしまった墓地の様子が月日を物語っています。