黒田「動くボール」で日本凱旋の不安消えた!
「状態は上がっている。最初にしてはまずまずでしょう。今日はバッティングピッチャーのテンポで投げた。細かいボールの動きとコントロールを見たかったが、まだまだ実戦に向けて課題はあったかな。この時期に100パーセントの仕上がりを求めるのは無理なんでね、自分で自分を評価するのはむずかしい。ここからどうシーズンに向けて作っていくかを、実戦の中で考えながらやっていきたい」 黒田もツーシーム、カットという生命線のボールの動きには手ごたえを感じていた。ボールが手元で動き、コントロールの微調整が可能になれば、メジャーで「バックドア」、「フロントドア」と恐れられたツーシームが、日本のマウンドでも威力を発揮することは間違いない。 バッターが黒田の投球術で手玉に取られるシーンが想像できる。 黒田が、フリー打撃登板を終えると、スタンドからは大きな拍手が起きた。キャンプでは珍しい光景に黒田自身も「不思議な感じがした」と振り返った。 「メジャーでは言葉の問題のストレスがあったが、日本では、それがないですからね。ストレスを感じずに練習できているのがいいです」 今後は、もう一度、フリー打撃かシート打撃に登板して、3月8日の本拠地のマツダスタジアムで行われるヤクルト戦でオープン戦初登板を果たす予定だ。 (文責・駒沢悟/フリーライター)